博多の味「ごま鯖」を未来へ── 新たな挑戦
本日、ミュージックセキュリティーズ株式会社が運営するクラウドファンディングプラットフォーム「セキュリテ」にて、福岡県福岡市に本社を構える株式会社ヒラノが運営する新しいファンド「博多の食文化を守る ごま鯖ファンド」の募集が開始されました。このファンドではアニサキスの影響で提供が難しくなっている郷土料理「ごま鯖」を、安全で美味しい形で全国に届けるサポートを行います。
安全に美味しさを届ける冷凍技術
株式会社ヒラノは、福岡市博多区で約40年間、地元に根ざしたスーパーマーケット「はかた新鮮市場」を運営しています。この店は福岡中央市場から直送される新鮮な魚介類や肉類を扱い、食のプロからも高く評価されています。今回の挑戦において、ヒラノは最新の冷凍技術を導入しました。この技術、具体的には-68℃での瞬間凍結「ロックフローズン冷凍技術」により、アニサキスを完全に死滅させながら、鮮度や旨味を損なうことなく「ごま鯖」を冷凍製品として製造することが可能になります。
この新しい技術により、食中毒のリスクを排除しつつ、消費期限を延ばすことでフードロスを削減し、飲食店の仕込み負担を軽くする借助にもなるのです。ヒラノは、このファンドを通じて冷凍ごま鯖の全国展開を進め、さらには鯖寿司や鯖高菜の新商品開発にも取り組んでいくとしています。
博多の味を身近に
また、博多の有名料理店とのコラボレーションにより、冷凍食品の共同開発も行い、家庭でも簡単に博多の味を楽しむことができる商品を展開していく計画です。これにより、博多の食文化の継承と地域ブランドの再構築を目指しています。
ヒラノからは、福岡で水揚げされる鯖の多くがアニサキスに寄生されているという現状も伝えられています。毎年多くの鯖が市場に出回る中、寄生の有無を見極めることは現実的に難しく、買い手としても扱いづらさを感じています。「はかた新鮮市場」は、業務用スーパーの枠を超えて、新鮮な食材や手作り惣菜で普段の食卓を豊かにすることを目指しています。
募集要項と特典
「ごま鯖ファンド」の募集金額は1200万円で、一口31200円(出資金30000円、取扱手数料1200円)となっており、集められた資金は鯖の仕入れや冷凍商品の製造に充当されます。出資者には、9月から2月にかけて水揚げされた鯖を使用した瞬間冷凍「ごま鯖」が送られ、3口以上出資した方には新商品の情報もお知らせされます。
株式会社ヒラノの代表、平野達也氏は、このファンドが博多名物「ごま鯖」を次世代に繋ぐ重要なプロジェクトであると強調しており、より良い商品を提供するための努力を続ける意気込みを語っています。地域の飲食店や事業者への卸売り、一般消費者への小売りを通じて、博多の味を全国に広めていく予定です。
「思いを共有し、一緒に博多の新しい挑戦を歩んで行けたら嬉しい」と平野氏は語っています。この機会に、ぜひご注目いただければと思います。