高林堂の新たな挑戦
栃木県宇都宮市に本社を構える有限会社高林堂は、2025年1月に創業140周年を迎えるのを機に、「高林堂和菓子研究所」をオープンすることを発表しました。この新しい施設では、和菓子の製造・販売に加え、和菓子教室などの多彩な取り組みが行われる予定です。
ブランディングと新商品の展開
高林堂では、ブランド再構築の第一歩として、looksつのブランドを提案し、7つのカテゴリーに分けた新しい商品ラインをリリースします。その中でも特に注目されているのが、代表商品である「かりまん」のパッケージリニューアルです。
「かりまん」の歴史と誕生
2009年10月に初めて発売された「かりまん」は、発売以来たくさんの支持を受け、1日2万個という驚異的な販売実績を誇ります。この商品は、和菓子業界におの「かりんとう饅頭」という新しいジャンルを確立し、メディアにも多く取り上げられることで人気を博しました。今や全国的に知られる存在となり、栃木県内では特に愛され続けています。
リニューアルの目的とデザイン
2024年9月には、かりまんのパッケージが新たに生まれ変わりました。デザインはより親しみやすく、シンプルなロゴを基に再構成されました。これにより、和菓子が持つ「芸術性」と「日常性」という二つの側面をしっかりと伝えています。この新しいパッケージには、社長の体験に基づいたエピソードなどが漫画形式で描かれ、消費者に親しみを与えています。
高林堂和菓子教室の開設
さらに、2025年からは「高林堂の和菓子教室」も正式にスタートします。和氣康匡社長は、子どもたちに和菓子職人の魅力を伝え、憧れの職業にすることを目指しており、現在は本店での試行が進められています。新しい教室では、四季折々の和菓子製作を学ぶことができ、職人からの技術的な指導が受けられます。
職人の技術と経験
講師には高林堂の職人が務め、普段は表に出ることの少ない彼らの技やこだわりを伝えます。和菓子業界は現在、職人の減少が問題視されていますが、高林堂ではその技術を継承し、将来の職人を育成することにも力を入れています。
高林堂の理念
創業から140年、高林堂は伝統的な和菓子から芸術的な作品まで、幅広い商品を製造・販売してきました。「日常性」と「芸術性」を大切にしながら、和菓子が私たちの暮らしに息づく文化であるように努めています。新たな取り組みを通じて、より多くの人々に和菓子の魅力を伝え、愛され続けることでしょう。
結びにかえて
高林堂の新店舗「和菓子研究所」は、製造ライン、新しいカフェ、和菓子教室など、多彩な体験を提供する場として期待されています。和気社長は、「和菓子を通じて日本文化を広め、すべての人が楽しめる場所にしたい」と語っており、今後の展開から目が離せません。