住友電工情報システムが新バージョン「QuickSolution Ver.13.5」を発表
住友電工情報システム株式会社は、エンタープライズサーチ「QuickSolution(クイックソリューション)Ver.13.5」を2025年8月29日に販売開始することを正式に発表しました。本バージョンでは、生成AI連携(RAG)機能の強化が図られており、利用者にとって大きな利便性向上が期待されています。
生成AI連携(RAG)機能の強化
新しい機能として、検索結果に基づく対話に加え、特定の文書を選んでその内容をもとに対話が可能になりました。これにより、英語などの外国語で書かれた資料の要約や翻訳を行いながら、日本語での概要確認が簡単にできます。これまでは、複数の文書を含む結果からのみ対話ができたのですが、一つの文書に対して直接質問できることで、より明確な回答が得られるようになります。
繰り返し使う指示を簡単に実行
使用頻度の高い指示(例えば、要約や翻訳など)が簡単に実行できるように設計されています。対話画面を開くことなく、ワンクリックでこれらの操作を行えるため、長文の文書を素早く把握する手助けになります。こうした機能は利用者のニーズに応じて設定でき、ビジネスに柔軟に対応できるでしょう。
AWSとの親和性
また、QuickSolutionはAmazon Web Services(AWS)の提供するAmazon Bedrockにも対応が進み、ClaudeやAmazon Novaを使った生成AIの活用ができます。これにより、クラウド環境での安心な運用が可能となり、企業はセキュアな状況で生成AIを活用できる利点があります。さらに、ChatGPTとGeminiの最新モデルにも対応し、効果的な回答生成を行うことが可能となりました。
より簡単な対話機能
今後のアップデートにより、フォルダや特定の検索対象を指定して、従来の検索を介さず直接的に対話ができる機能のリリースも予定されています。たとえば、社内規定が格納されたフォルダを指定して、規則や手続きについて質問するといった新たな使い道が生まれます。このように、生成AIの利活用促進と利便性向上が期待されます。
エンタープライズサーチ市場での地位
QuickSolutionは過去の調査で市場シェア1位を獲得しており、累積数百TBのデータをフルレンジで対応できる能力を持つエンタープライズサーチ製品です。ファイルサーバや社内の各種システム、さらにSharePoint OnlineやBoxなどのクラウドサービスに分散した情報を一元的に検索する能力があり、その機能は幅広く業務の効率化やナレッジマネジメントを支援します。
今後、ますます需要が見込まれるDX時代におけるエンタープライズサーチ市場で、QuickSolutionは「行きたい情報を的確に探す」ための革新を続けるとともに、生成AIの活用を促進していく方針です。
まとめ
エンタープライズサーチの進化が求められる現代、住友電工情報システムが新たに発表したQuickSolution Ver.13.5は、生成AIとの連携を強化し、ユーザーにとって使いやすく進化した製品です。企業内情報の利活用をさらに促進するためのシステムが、今後の業務を支える重要な要素となることは間違いありません。