アンリツ、国土交通省へのET3000シリーズ導入を発表
アンリツ株式会社(社長:濱田 宏一)は、国土交通省東京国道事務所において「分散型遠方監視装置ET3000シリーズ」を導入したことを発表しました。このシステムは、CCTVおよび屋外用無線LAN設備向けの簡易型発動発電機を監視するために設計されています。
従来の課題
東京国道事務所では、既存の監視サーバーとオペレーティングシステム(OS)の老朽化によって維持管理のリスクが高まっていました。特に、一極集中型の監視システムでは、障害が発生した際に全体の監視が不能になるといった問題があり、新設発電機などの監視子局の整備には高額なコストがかかるという課題を抱えていました。
新しい監視システムの特徴
アンリツが開発したET3000シリーズは、以下のような数々の利点を備えています。
1. サーバレス構成による安定運用
このシステムは、依存していたOSから脱却し、汎用PCを用いたウェブアクセスを可能にしました。これにより、長期的な安定運用が実現されています。
2. 分散構成での監視継続性
障害発生時にも、一部の監視を継続できる分散型構成により、全体の監視体制が強化されました。これにより、緊急時にも適切な対応が可能となります。
3. コスト削減効果
リモートIO装置を活用することで、各監視子局の整備コストを約50%削減することができました。これにより、大規模な簡易発動発電機の監視も低コストで実現されました。
NETIS登録による信頼性
ET3000シリーズは、2023年10月に国土交通省の新技術情報提供システム(NETIS)に登録されており、公共インフラにおける新技術として評価を受けています。登録番号はKT-230135-Aで、技術名は「広域分散型設備監視制御システム」となっています。
今後の展望
アンリツは、分散型遠方監視装置のさらなる普及を目指し、公共インフラの安全性と信頼性を向上させる取り組みを続けていきます。この技術は、地方公共団体における非常用発電設備や受配電設備、河川ゲート設備などへの導入実績も豊富で、今後も幅広い適用が期待されています。
このように、分散型監視は、遅延の少ない情報提供を可能にし、災害時にも高い信頼性を発揮します。今後、さらに多くの公共機関でこのシステムが導入されることで、安全な社会の実現に寄与することが期待されています。
お問い合わせ
アンリツ環境計測カンパニーでは、長年にわたり情報通信や環境計測の技術を活かし、先進的で信頼性の高いソリューションを提供しています。詳細な製品情報や導入事例については、以下のリンクからご確認ください。
スムーズな情報提供を通じて、お客様やパートナーと共に持続可能な社会の実現に貢献してまいります。