AQ Groupがウッドデザイン賞2025で二作品を受賞!
埼玉県さいたま市に本社を置くAQ Groupが、一般社団法人日本ウッドデザイン協会主催の「ウッドデザイン賞2025」で、2作品が同時に評価されました。受賞したのは、純木造マンションの「AQフォレスト大宮桜木町」と、木造建築技術研究所の「構造実験棟」です。この受賞は、木造建築の新たな挑戦が社会的課題の解決に貢献していることを示しています。
進化する木造建築の実例
「AQフォレスト大宮桜木町」は純木造4階建てのマンションで、512㎡の無柱「16mスパンAQトラス架構」が特徴です。これにより、高い耐震性や耐火性を備えており、一般的なRC造物に匹敵する性能を実現しています。木の温かみと美しさを感じられる設計で、「ライフスタイルデザイン部門」において特に「社会提案性」と「持続可能性」が評価されました。
一方、構造実験棟は、耐力壁や水平構面、接合部を研究し、木材を効率的に活用する技術が施されています。この施策により、空間は16mの大スパンを可能とし、内部は木材の魅力を最大限に引き出すデザインとなっています。「ソーシャルデザイン部門」において「新規性」と「社会提案性」が高く評価され、ダブル受賞となりました。
ソーシャルデザイン部門とライフスタイルデザイン部門の受賞概要
「AQフォレスト大宮桜木町」の受賞は、建築・空間分野の集合住宅として、ライフスタイルデザイン部門で評価されました。具体的な建物の概要は以下の通りです:
- - 建築地:埼玉県さいたま市大宮区桜木町4丁目883-1
- - 敷地面積:214.45㎡
- - 建築面積:132.29㎡
- - 延床面積:379.43㎡
- - 階数:4階
- - 工法:純木造軸組工法
- - 用途:賃貸住宅
「構造実験棟」は、木材技術の研究を目的とした施設で、建築・空間分野におけるソーシャルデザイン部門で評価されました。詳細は以下の通りです:
- - 建築地:埼玉県上尾市小敷谷225-1
- - 敷地面積:15,495㎡
- - 建築面積:526.4㎡
- - 延床面積:512.0㎡
- - 階数:1階
- - 工法:純木造軸組工法
- - 用途:木造技術専門研究
ウッドデザイン賞2025の総評
ウッドデザイン賞の審査委員長である赤池学氏は、本年度の審査において、木材を積極的に利用し、多様な用途の提案が多く寄せられたことを評価しました。新素材とのハイブリッド利用や、地域工務店から大手ゼネコンまで広がる木材利用のトレンドがみられるとしています。また、すべての提案においてディテールへのこだわりや環境に対する配慮が見受けられ、木造建築がますます注目される分野になっていることが確認されました。
今後の展望
AQ Groupは今後も、木造建築の技術的進展や社会的価値の向上に努め、「脱炭素社会の実現に向けた木材活用」の姿勢を大切にすると表明しています。新たな受賞は、その取り組みが高く評価されている証でもあり、同社が定めた目標に向かって、今後もさらなる挑戦を続けていくことでしょう。
今回受賞した二作品は、それぞれの分野での新しい価値を創出し、これからの木造建築の可能性を広げるものとして、多くの期待が寄せられています。