全国がん医療の均てん化を目指すCQI研究会の新たな挑戦
はじめに
がん治療の質向上と均てん化を目指す「CQI(Cancer Quality Initiative)研究会」が、2024年8月30日に東京都内で第17回の総会を開催します。この研究会は、全国のがん診療連携拠点病院が参加し、病院間の診療内容の違いを医療ビッグデータに基づいて比較し、改善策を検討しています。
CQI研究会とは?
CQI研究会は2007年に設立され、がん医療の質向上を図る有志病院の集まりです。会員病院の診療プロセスは、DPCデータ(診療群分類別包括払い制度)等を用いて可視化され、病院間での比較分析が行われます。この実名でのベンチマーク分析によって、各病院はさまざまな改善アイデアを得て、がん医療の質向上に努めています。
新しいデータ分析の試み
今回の総会では、初めて「現況報告書」に基づく分析結果が発表される予定です。この報告書にはすべてのがん診療連携拠点病院の状況や診療実績、人員配置が含まれ、全国的にがん医療の現状を理解する貴重な資料となります。特に今回は診療体制や各種がん医療の体制、カンファレンスの実施状況についての分析が注目されます。これにより、地域ごとのがん医療の質の違いや、改善点を具体的に示すことが期待されています。
「CancerDashboard」の無償提供
また、総会では「CancerDashboard」というウェブベースのサービスも発表され、CQI会員病院はこのサービスを通じて最新の診療データを無償で利用できるようになります。このツールを活用することで、各病院は自院のがん治療における実績を他の病院と比較し、さらなる質向上に繋げることが可能です。
特別セミナーの開催
CQI研究会の総会が行われる前には、会員病院を対象とした特別セミナーが開催される予定です。このセミナーでは、経営環境が厳しい中で、病院が直面する可能性のある課題や解決策についての議論が行われます。
参加情報
第17回CQI研究会の参加締切は2024年6月20日で、対象はがん診療連携拠点病院の関係者となります。参加費は1,000円(税込)で、事前申込が必要です。この機会にぜひご参加いただき、がん医療の未来を共有しましょう。
今後の展望
CQI研究会の活動により、病院間の情報共有が進み、全国的にがん医療の質が向上することが期待されています。がん医療の均てん化を実現することは、患者にとっても大きな利益をもたらすでしょう。今後の分析結果や改善点の報告に、全国の医療関係者は注目しています。
会社情報
- 会社名
-
Cancer Quality Initiative研究会
- 住所
- 東京都新宿区新宿六丁目27‐30新宿イーストサイドスクエア5F
- 電話番号
-
03-6380-2401