オンセミが発表した新技術「GaNEXUS」
11月、オンセミが新しい窒化ガリウム(GaN)パワーポートフォリオ「GaNEXUS™」を発表しました。この新技術は、AIデータセンター、産業オートメーション、ロボティクス、エネルギーインフラなど様々な高需要アプリケーションに最適化されています。GaNEXUSは、高効率、高電力密度、そして優れた熱性能を実現し、次世代の電源アーキテクチャを支える重要なソリューションとなります。
GaNEXUSの概要
オンセミのGaNEXUSパワーポートフォリオは、40Vから650Vの電圧範囲にわたるGaNEXUS FETと、保護機能を内蔵した650V GaNEXUS Smart GaN FETを含んでいます。これにより、システム統合が簡素化され、信頼性が向上します。特に、AIデータセンターにおける電力供給、電動化、ロボティクス、産業オートメーション、エネルギーシステムなどでのニーズに応えることに重点を置いています。
ニーズに応える高効率なソリューション
現在、多くのエンドマーケットでは、効率的でコンパクトな電源アーキテクチャが求められています。特に、AIデータセンターでは、2030年までにその電力消費が米国の総発電量の最大9%を占めると予測されています。この背景から、設計者はエネルギー消費や熱管理、システムサイズの課題に直面しています。
GaNEXUSは、従来のシリコンベースのソリューションに比べて、より高速なスイッチング速度、低いスイッチング損失、高電力密度、および優れた熱性能を提供します。これにより、顧客は冷却システムをより小型化しつつ、全体的なシステムの効率を向上させ、コスト削減を実現することができるのです。
クラウドやエネルギー管理に対応した能力
GaNEXUSはオンセミが展開するインテリジェントパワーポートフォリオの一部として、多様なアプリケーションへの柔軟な対応が可能です。特に、センシング、制御、保護、電力管理を統合したオンセミのTreoプラットフォームと組み合わせることで、よりスマートで信頼性の高いシステムを提供します。これにより設計の簡素化が進み、開発と認定プロセスが迅速化され、全体的な性能の最適化が図られます。
GaNEXUSの性能向上
AIサーバ用の中間バスコンバータや、モーター駆動システムなどでの応用により、GaNEXUSは以下のような効果を発揮します:
- - 磁気部品の小型化:30〜60%のサイズダウン
- - 電力密度の向上:1.5〜2倍
- - 効率改善:0.5〜2%
- - スイッチング損失の低減:熱特性の安定性を強化
さらに、高電圧アプリケーションにおいても、GaNEXUSは高周波AC-DC変換で磁気部品のサイズを最大60%減少させ、電力密度を1.5〜2倍に引き上げることを可能にします。
今後の展望
オンセミにおけるGaNディビジョン担当バイスプレジデント、アントワーヌ・ジャラベール氏は、「GaNEXUSポートフォリオは、電源システム設計における新たなアーキテクチャの実現を促進します。顧客のニーズに応じた高い柔軟性を提供し、従来のアーキテクチャの制約を克服します」と述べています。
このように、GaNEXUSはデジタル化や電動化が進む現代のニーズに応える強力なツールとなることでしょう。今後、ますます多くの応用が期待されます。