心不全治療に資金調達
2018-08-30 15:00:53

メトセラが心不全治療に向けて5.2億円の資金調達を実施

メトセラ、心不全治療での新たな展開へ



心臓関連疾患に取り組むベンチャー企業、株式会社メトセラが、心不全患者向けの再生医療製品開発を進めるため、シリーズAラウンドで5.2億円の資金調達を完了しました。この資金は今後、同社が提案する心不全治療法の実用化を加速するために活用されます。

メトセラの目指す治療法



メトセラは2016年の設立以来、心不全に対する新たな治療法、特に細胞医薬品「VCF」の開発に注力してきました。VCFとは「VCAM-1-positive Cardiac Fibroblast」の略で、心筋細胞の増殖や移動を促進し、強固な心組織の生成を支援することが期待されている細胞群です。この度の資金調達により、VCFを効果的に投与するデバイスの開発、並びに前臨床試験、臨床第I相試験の実施を計画しています。

投資家の顔ぶれ



今回の資金調達には、リード投資家であるBeyond Next Venturesに加え、Eight Roads Ventures Japan、F-Prime Capital Partners、株式会社ケイエスピー、日本ライフライン株式会社、Sony Innovation Fund、第一生命保険株式会社といったさまざまな投資家が参加しました。これによりメトセラの経営基盤は一層強固なものとなり、各社の知見とネットワークをもとにした早期事業展開が期待されています。

経営体制の強化



また、今回の資金調達に伴い、メトセラは経営体制の強化を図るために新任の社外監査役として品川広志弁護士を迎え入れます。品川氏はファイナンス分野に精通し、数多くのベンチャー企業を支援してきた実績があります。これにより、メトセラは経営におけるアドバイザリーの面でも更なる成長を目指します。

心不全の現状と治療の必要性



心不全は心臓の機能が低下し、十分な血液を全身に送り出せなくなる状態を指します。高齢化が進む中、心不全患者数は増加の一途を辿り、根本的な治療法が求められています。メトセラは、既存の治療法に代わる効果的な選択肢を提供することを目指しており、VCFの活用により、患者の生活の質向上に寄与できると信じています。

今後の展望



メトセラは、今回の調達資金を足がかりに、細胞医薬品の開発に伴う試験や新しい研究者の採用、大学との共同研究を進めていく意向です。これにより、同社の技術を活かし新たなプロダクトラインを創出することが期待されます。

心不全治療という重要な分野でのメトセラの進展に注目が集まっています。今後の試験結果や新たなデバイス開発により、心不全患者への新たな光明がもたらされることを切に願っています。詳細については、株式会社メトセラの公式ウェブサイトをご覧ください。

会社情報

会社名
株式会社メトセラ
住所
神奈川県川崎市
電話番号
044-589-6648

トピックス(科学)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。