賃上げの現状
2026-03-12 12:54:22

名古屋商工会議所調査から見える賃上げの現状と課題

名古屋商工会議所調査から見える賃上げの現状と課題



ナゴヤ商工会議所の「第56回定期景況調査」に基づく近年の企業の賃上げについての調査結果が発表されました。この調査は、物価の変動が経営に及ぼす影響を探る目的で実施され、調査期間は2026年の初頭にあたる1~3月期に設定されています。参加した企業数は1,273社で、この内1,143社が給与を支払う従業員を雇用しており、その回答を元に賃上げの動向が分析されました。

賃上げを予定する企業の現状



調査結果によれば、約71%の企業が賃上げを予定していることが分かりました。しかしながら、一般消費者を主な取引先とする企業においては、賃上げ実施の見込みが54.3%という低い数字を示しています。これは、コスト上昇を価格に反映できないという背景から来ている可能性が高いと言えます。また、賃上げを実施しない主な理由としては、「原資に余裕がない」「業績の見通しに不安がある」という点が挙げられます。

特に重要なのは、賃上げを実施する企業のうち56.7%が「原資に制約がある」と回答している点です。これは、経営環境の厳しさや資源の限界を反映した結果であり、多くの企業が「防衛的な賃上げ」と位置付けられています。これは人材を確保するための苦しい決断であり、今後の成長に対する懸念も深まるばかりです。

持続的な賃上げの重要性



賃上げが続く中で、企業が抱える課題は、価格へのコスト反映が進まないことです。調査によると、コスト上昇を価格に適切に反映している企業は、十分な財源をもって賃上げを実施できており、反対に、価格転嫁が進まない企業では防衛的な賃上げが多く見られます。

持続的な賃上げを実現するためには、企業がコスト上昇分をしっかりと価格に転嫁できる環境整備が求められています。そのためには、「労務費の適切な転嫁に関する指針」を理解し、実践することが重要です。この指針では、労務費の転嫁が進まない理由として「受注減少への恐れ」が挙げられていますが、企業は「交渉の場がない」「労務費上昇分を把握できていない」といった課題に直面していることも見受けられます。

効果的な対策への転換



産業界全体として、利益を確保しながら賃上げを進めていくためには、コストの適正化とともに、外部からのサポートが不可欠です。たとえば、法律や公的な指針を活用して根拠を示すことで価格交渉を進めることが、企業全体の賃上げを実現するための鍵となります。このような施策が、賃上げの持続可能性を高め、労働環境の改善に寄与することを期待しています。

まとめ



企業の賃上げ動向は依然として注目されており、本調査によれば、約70%の企業が賃上げを考えていることが確認されました。ただし、その多くが原資に制約のある「防衛的な賃上げ」に留まっています。持続的な賃上げへの道筋を探るためには、企業はコスト上昇分を価格に転嫁し、本当の意味での賃上げを実現する努力が必要です。


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会社情報

会社名
名古屋商工会議所
住所
愛知県名古屋市中区栄2-10-19-
電話番号
052-223-5612

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