飛騨市が発表したツキノワグマ出没注意報
岐阜県飛騨市(市長:都竹淳也)が地域住民の安全を守るために、初めて「ツキノワグマ出没注意報」を導入しました。この注意報は、特に秋季にツキノワグマの出没が増加することを予測し、住民に対して適切な行動を呼びかけるものです。関係者によると、今年はブナの実の収穫が少なく、クマたちが餌を求めて人里にやってくる可能性が高いとされています。
クマ出没の現状
9月15日から10月13日までの期間において、飛騨市では計21件のクマ目撃情報が寄せられました。これらの目撃情報は古川町(8件)、河合町(5件)、宮川町(8件)、神岡町(0件)に分かれています。このように、クマが頻繁に出没する状況が続いており、特に朝夕の時間帯に活動が活発になるため、注意が必要です。また、悪天候の日には昼間でもクマが外に出ることがあります。
注意喚起と対策
登山やきのこ採りなど山に入る際は、単独行動を避けることが推奨されています。クマ鈴やラジオなどの音の出るアイテム、さらにクマ撃退スプレーを持参することが重要です。また、クマが好む果物、特に栗や柿が家の周りにある場合は、早めに収穫、または不要なものは伐採することが望ましいです。市では伐採に対して補助制度を設けています。これによって、クマが潜む可能性のある場所を減らすために草刈りを行い、見通しの良い環境を提供することがも求められます。
残飯は畑や田んぼに廃棄することなく、適切に燃えるゴミとして処分してください。万が一、クマに遭遇してしまった場合には、慌てず騒がず、ゆっくりと後ずさりしてその場から離れることが重要です。
注意報・警報の発表基準
飛騨市の「ツキノワグマ出没注意報」は、住宅地において1週間以内に5件以上の目撃があった際に発表されます。一方で、2件以上の人身事故があった場合は警報が発表され、状況が改善されない限り継続されます。
情報提供の呼びかけ
飛騨市では最新のクマ目撃情報を「飛騨市公式LINE」や「ほっと知るメール ひだ」を通じて配信しています。もしクマを目撃した場合には、すぐに市に情報提供をお願いしています。
飛騨市について
飛騨市は人口約21,500人の小規模な市で、北アルプスなどに囲まれた自然豊かな環境があります。この土地の98%は森林に覆われ、古川祭や起し太鼓といったユネスコに登録された文化遺産のほか、宇宙物理学研究の拠点「スーパーカミオカンデ」、人気アニメ映画「君の名は。」の舞台となった美しい風景もあり、多彩な魅力にあふれた地域なのです。
公式情報やお知らせに関心がある方は、飛騨市の公式サイトや観光サイトを訪れてみることをお勧めします。たくさんの自然と文化を楽しむためには、安全対策をしっかりと行い、地域の特性を理解することが不可欠です。