養鶏業とAIの融合
2023-11-30 14:00:14

AIで変革する養鶏業と障害者雇用の未来「コロンブスのたまご」

AIで変革する養鶏業と障害者雇用の未来「コロンブスのたまご」



愛知県知多郡のアイナン産業、名古屋市守山区の有限会社cheer、そして名古屋市の株式会社HALOの3社が手を組み、養鶏業と障害者支援を同時に進める新しいソリューション「コロンブスのたまご」を開発しました。この取り組みは、AI技術を駆使して卵の選別を行い、特に障害者の就労機会を拡大することを目指しています。

養鶏業の現状と課題



現在、養鶏業では出荷前の卵を人の目で確認し、汚れや割れをチェックする作業が行われています。しかし、この作業は熟練が必要で、検査基準にも個人差が出てしまうのが現実です。さらに、見落としが発生すると、GPセンターで再検査が行われなければならず、業者の経営に悪影響を及ぼすこともあります。このような状況は、業界内だけでなく、私たちの生活にも影響を与える懸念があります。そのなかで、作業者の高齢化による人手不足も深刻化しており、近い未来に卵の自給率を維持することが難しくなる可能性も考えられます。

「コロンブスのたまご」の仕組み



「コロンブスのたまご」は、卵の選別作業をAIを活用して行うシステムで、コンベア上で流れる卵を自動的に判別します。このシステムでは、卵の汚れや割れをAIが的確に判別し、プロジェクションマッピングを利用して取り除くべき卵を示します。この技術によって、作業者の目による検査が不要となり、判別精度の向上と基準の均一化が実現されます。実証実験では、この技術を用いることで想定される利益率が約10%向上する見込みです。

障害者雇用の未来



さらに「コロンブスのたまご」は、障害の有無に関係なく卵の選別作業が可能になるため、障害者の働き口を広げることが期待されます。令和4年度の調査によると、民間企業での障害者雇用は61万人に達し、過去最高を更新していますが、依然として法定雇用率を満たしていない企業が多く残されています。この問題を解決するためには、多様な業務に参加できる環境が必要です。「コロンブスのたまご」により、障害者でも高い精度で選別作業を行えるようになることで、雇用の促進が図れるでしょう。

実証実験に参加した障害者の声には、「考えながら工夫をしつつ仕事ができるのが楽しい」「立って体を使う仕事が楽しい」といったやりがいを感じる感想が寄せられています。

持続可能な共生社会の実現



農業と福祉が協力し合うことで、障害者雇用の促進とともに農業の持続可能性も確保できます。それにより、生活の質の向上と社会全体の成長が見込まれます。今後は株式会社ハイテムやエイムトラスト株式会社とも協力しながら、「コロンブスのたまご」の普及を進めていく方針です。

私たちの食生活と障害者支援が同時に改善される未来が、すぐ目の前に迫っています。これからの展開に目が離せません。

詳しくは、こちらのウェブサイトをチェックしてください。 また、株式会社HALOに関する問い合わせは、こちらまで。

会社情報

会社名
株式会社HALO
住所
愛知県名古屋市西区那古野2-14-1なごのキャンパス
電話番号
052-990-2786

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