食品価格高騰がSDGs意識に変化をもたらす?「Kuradashi」調査で消費者行動を探る
近年、食品価格の高騰が続き、家計への影響が深刻化しています。そんな中、フードロス削減マーケット「Kuradashi」を運営する株式会社クラダシは、消費者のSDGs意識とライフスタイルの変化に関する調査を実施しました。
調査の結果、消費者の約半数が商品購入やサービス利用時にSDGsへの取り組みを意識していることがわかりました。しかし、同時にサステナブルな商品の価格が高すぎることを理由に購入をためらう人が7割近くいるという現実も浮き彫りになりました。
サステナビリティへの関心は高いものの、価格が壁に?
調査では、消費者の約半数がSDGsへの取り組みを意識して商品やサービスを選んでいることが明らかになりました。しかし、サステナブルな商品を購入する意思について尋ねたところ、「値段が高すぎると購入しない」と回答した人が全体の70.2%に達しました。
これは、消費者がSDGsへの関心は高くとも、価格がネックとなり、なかなかサステナブルな商品に踏み切れない状況であることを示唆しています。
安全性とおいしさ、サステナブル商品を選ぶ基準は?
サステナブルな商品を選ぶ際に譲れない点として、最も多かったのは「安全性」で73.8%でした。次いで「おいしさ」が56.5%、「衛生面」が55.2%と、おいしさよりも安全性や衛生面を重視する傾向が見られました。
価格高騰は家計への影響大!節約志向が強まる
調査では、食品価格の高騰が家計に大きな影響を与えていることが明らかになりました。回答者の89.5%が家計への影響を感じており、そのうち72.1%がよりお得に食品を購入したいと考えていることがわかりました。
価格高騰の影響を受けて、消費者は食生活の見直しを迫られています。節約できる食材を使った料理を作る頻度が増加した、外食する頻度が減った、安い惣菜や冷凍食品を利用する頻度が増えたなど、様々な工夫が見られます。
政府の支援策「定額減税」の効果は?
政府は物価高対策として定額減税を実施しましたが、調査では、その効果は限定的であることが示唆されました。回答者の半数が、定額減税は補填にしかならないと考えており、引き続き節約を続けると回答しました。
規格外品や訳あり品への関心が高まる
近年では、規格外品や訳あり品、未利用魚など、従来の流通ルートでは販売が難しい商品が注目されています。調査では、これらの商品について、味や品質に問題がなければ形や賞味期限を気にしないという回答が多数を占めました。消費者は、お得な商品であれば、従来の基準にこだわらない傾向にあるようです。
「Kuradashi」は、フードロス削減と社会貢献を両立する
「Kuradashi」は、フードロス削減を目指し、賞味期限が迫った食品や季節商品などを販売するソーシャルグッドマーケットです。売上の一部は、環境保護や災害支援などの社会貢献活動に役立てられています。
「Kuradashi」は、価格高騰の影響で節約志向が強まる中、お得に買い物ができるだけでなく、社会貢献にも繋がることで、消費者のニーズに応えています。
今回の調査結果を踏まえ、「Kuradashi」は、今後も消費者のニーズを捉え、情報発信やサービス展開を行っていく予定です。