新明和工業とレシップが共同開発した廃棄物収集効率化システムの全貌

廃棄物収集業務を変革する新しいシステム、G-SUPPORT

新明和工業株式会社（以下、新明和工業）とレシップ株式会社（以下、レシップ）は、廃棄物収集業務の効率化を目的としたシステム「G-SUPPORT」を発売することを発表しました。2025年12月22日から販売を開始されるこのシステムは、新明和工業が塵芥車を開発する中で培ったノウハウと、レシップが持つITや位置情報技術を融合させた成果です。

G-SUPPORTの主要機能

「G-SUPPORT」は、塵芥車に搭載した車載通信機器「LIVU」を使用し、リアルタイムで車両の位置情報や稼働状況、積載状態などのデータを取得します。これにより、運搬業務の効率化や業務負担の軽減を実現します。以下に主な機能を紹介します。

ドライバー支援機能

このシステムの特徴は、ドライバーが迷わず安全に走行できるための高度なナビゲーション機能です。収集地点の地図やルート案内、さらには注意事項などが車載モニターに表示され、新規雇用者でもスムーズな操作が可能です。また、音声案内も充実しており、運転中の安全性を向上させます。

管理者支援機能

管理者は、画面を通じて全車両の状況をリアルタイムで把握することができます。緊急時にはメッセージ機能を利用してドライバーへの指示を即座に送り、迅速な対応が可能です。加えて、収集ポイントの自動作成やメンテナンス通知機能が搭載されており、現場の効率化を図ります。

DX・業務効率化

事務作業として捉えられていた日報の自動生成機能も注目点です。運行データに基づく自動作成により、業務負担を大幅に軽減し、残業時間の削減にも寄与します。また、ドライバーの入力情報をデジタルデータとして蓄積し、今後の業務改善に活用することが可能です。

開発の背景と今後の展望

近年、廃棄物収集業界では人手不足が深刻な課題であり、このシステムはその解決を目指しています。新明和工業とレシップは、20年以上の共同開発を経て、これまでの課題に立ち向かいます。2030年までに5,000台の導入を目指しており、さらなる機能改善や連携強化を通じて、持続可能な社会インフラの維持に貢献することを計画しています。