大和ハウス工業、持続可能な水利用への新たな認証取得
大和ハウス工業が2024年10月29日、内閣官房水循環政策本部事務局より「水循環ACTIVE企業」としての認証を受けました。この認証は、企業が水循環に関する具体的な取り組みを評価される制度であり、直近3年の実績に基づいて授与されるものです。これにより、同社の持続可能な水利用促進への努力が公に認められました。
環境長期ビジョン「Challenge ZERO 2055」
大和ハウス工業は、2055年の創業100周年に向けて、持続可能な社会の実現を目指す「Challenge ZERO 2055」という環境長期ビジョンを策定しました。このビジョンの中で、水資源の枯渇や水質汚染、水害リスクに対して積極的に対策を講じることを掲げています。特に、2030年を目標に、事業活動や商品の開発・提供、そして調達に関する領域での環境改善を図るために、「エンドレスグリーンプログラム 2026」を実施しています。
具体的な取り組み内容
自社事業活動
同社は、自社の事業活動において、2026年度までに売上高あたりの水使用量を2012年度比で45%削減することを目指しています。そのために、節水機器の導入や交換などを進めています。特に、年間水使用量が多い工場やスポーツ施設、ホテルなどにおいて、無水トイレや雨水タンクを導入するなどの取り組みを行っており、累積して42%の水使用削減を達成しています。
商品・サービス
また、建設や開発する施設においても、節水型機器の導入を推進しています。2021年度には、対象施設での節水機器の採用率を98%に引き上げるという目標を設定しており、これを2023年度に前倒しで達成しました。この成果を受けて、目標を99%に引き上げ、さらなる水資源の効率的利用に努めています。
調達における意識改革
更に、同社は主要サプライヤー213社に対し、水リスクの調査を進めています。水資源に影響を及ぼすリスク要因の特定を行い、サプライヤーとともにその課題解決に取り組むことで、全体の水リスクを減少させる努力をしています。2023年度には93.9%のサプライヤーからの調査結果を得ることに成功し、2024年度には97%を目指しています。
今後の展望
大和ハウス工業は、今回の認証を機に、より一層の環境活動を推進し、地域や顧客と共に新たな価値を創出していく意向を示しています。持続可能な社会作りへの貢献を目指した取り組みが、今後どのように進展していくのかが注目されるところです。認証の獲得は同社にとって重要な一歩であり、多くの企業が見習うべき先駆的な事例となるでしょう。