未来の自動車部品づくり:廃プラスチックを活用する新プロジェクト
近年、持続可能な社会の実現に向けて、廃棄物を資源として再利用する動きが加速しています。その中でも特に注目されているのが、廃プラスチックを自動車部品に転換する新たなプロジェクトです。この記事では、大栄環境株式会社をはじめとした五社が共同で取り組む「XtoCar」サプライチェーンの実証実験について詳しくご紹介します。
プロジェクトの背景と目的
欧州委員会が提案する「欧州ELV規則案」に見られるように、世界中で自動車産業における再生プラスチックの利用が進められています。新車製造の際に、どのようにして使用済み自動車由来の再生材料を確保するかが重要な課題となっているのです。使用済み自動車だけでなく、建築廃材や家電、容器包装からの廃プラスチックを自動車分野に還流させる「XtoCar」の実現が不可欠です。
しかし、由来が多様な廃プラスチックを扱う際には、品質管理やトレーサビリティの確保が極めて難しいという課題があります。このプロジェクトは、そうした課題解決のために五社の連携を通じて、リアルなサプライチェーンでのデータ管理と連携の有用性を実証することを目指しています。
PoC(概念実証)の概要
本プロジェクトでは、「Chain of Custody(CoC)管理」を通じて、廃プラスチックがどのように変換され、自動車部品となるのか、そのプロセスを追跡可能にするトレーサビリティサービスを導入しています。系統立てて廃プラスチックをリサイクルし、各段階でのデータを明確に記録・管理することが実現されるのです。
各社の役割
1.
BIPROGY株式会社は、資源循環トレーサビリティシステムを提供し、情報連携の妥当性確認とデータ整理を主導します。
2.
資源循環システムズ株式会社は、廃プラスチックの管理要件を定め、リサイクルシステムの運用方法を構築します。
3.
大栄環境株式会社は、廃プラスチックの回収や選別、原料化を担当し、そのデータをシステムに登録します。
4.
八木熊株式会社は、原料を加工し、自動車部品用ペレットとしての品質を確保します。
5.
株式会社ニフコは、再生ペレットを用いて部品の開発・製造を行い、品質確認を行います。
今後の展開
実証実験を通じてデータ連携の効果を確認した後、プロジェクトの対象を全国の廃プラスチックリサイクラーへと拡大します。また、八木熊やニフコのような動脈産業との連携を強化し、資源循環エコシステムの実現を加速させる予定です。
このように、廃プラスチックの資源循環を推進する具体的な取り組みは、環境への配慮と産業の持続可能性を両立させることを目指して続いています。これからの自動車産業において、どのように再生プラスチックが活用されていくのか、ますます注目が集まります。