NHKラジオ、ラジコで全国配信開始！新たな試みでラジオの可能性を拡大

ラジオの未来を担う新たな試み：NHKラジオがラジコで全国配信開始

2018年4月12日、NHKラジオがインターネットラジオサービス「ラジコ」で全国配信を開始しました。これは、日本民間放送連盟とNHKによる共同キャンペーンの一環として行われた、2017年度に続く実験配信の第二弾です。

災害対策と若者へのアプローチ：実験配信の目的

この取り組みの背景には、災害発生時の迅速な情報伝達手段としてのラジオの重要性と、若い世代へのラジオの魅力発信という二つの大きな目的があります。地震や台風などの自然災害発生時には、ラジオが正確な情報を届ける貴重な媒体となります。この実験配信を通して、ラジオの社会的価値を改めて訴求することを目指しています。同時に、若い世代にとってラジオが持つ魅力を再発見してもらう機会を提供することも重要な狙いです。

ユーザーの声を反映した拡大版：2017年度からの進化

2017年10月から開始された2017年度の実験配信は、多くのユーザーから好評を得ました。配信継続や聴取エリア拡大を求める声が多数寄せられたことを受け、今回の全国配信へと繋がりました。ユーザーからのフィードバックを積極的に取り入れる姿勢が、サービスの進化を加速させていると言えるでしょう。

配信内容と利用方法：ライブ配信のみに限定

今回のNHKラジオのラジコ配信は、無料のライブ配信（同時配信）のみとなります。NHK第1放送（全国8エリア）、NHK第2放送（全国共通）、NHK-FM（東京）のコンテンツが提供されます。有料のエリアフリー聴取や、無料のタイムフリー聴取は、現時点では対応していません。

ラジコの規模と成長：ユーザー数1,000万人を突破

ラジコは、民放ラジオ91局と放送大学が参加する、日本最大のインターネットラジオサービスです。月間ユニークユーザー数は約1,000万人、日間ユニークユーザー数は約120万人を超える規模を誇ります。さらに、エリアフリー聴取やタイムフリー聴取といった付加サービスも展開し、ユーザー層の拡大に成功しています。

ラジコの目指す未来：オーディオプラットフォームとしての進化

ラジコは、単なるラジオ配信サービスにとどまらず、音楽、エンターテインメント、テクノロジー、広告、地域社会といった様々な要素を繋ぐオーディオプラットフォームを目指しています。人々の心を動かし、想像力を掻き立てるラジオの力を活かし、新たなラジオの楽しみ方を提案することで、リスナーの拡大とラジオ媒体価値の向上に貢献しようとしています。

2018年度実験配信概要

実施期間：2018年4月12日～2019年3月末
実施地区：全国47都道府県
* 実施コンテンツ：NHKラジオ第1（8エリア8コンテンツ）、NHKラジオ第2（全国共通1コンテンツ）、NHK-FM（東京1コンテンツ）

今回のNHKラジオのラジコ配信は、ラジオの未来を占う重要な一歩となるでしょう。ラジオの可能性を広げ、新たなリスナーを獲得する取り組みは、今後のメディア業界にも大きな影響を与える可能性を秘めています。