建設業界に新たな評価基準を追加！土質改良と潜函技能者が対象に

国土交通省は、2023年7月から建設技能者の能力評価基準に新たな職種を追加することを発表しました。これにより、能力評価は土質改良技能者と潜函技能者を含んだ44の分野で実施されることとなります。これまでの評価制度は、建設キャリアアップシステムに基づいており、各技能者の経験とスキルを客観的に評価する仕組みを備えています。

これまで対象とされていたのは、特定の既存職種に限られていましたが、今回の追加により、より多様な技能者が評価の対象となります。能力評価制度は、職種ごとに設定された評価基準に基づき、それぞれの技能者の経験、知識、マネジメント能力を4段階で判定します。この評価は、技能者が持つキャリアアップカード（ゴールド、シルバー、ブルー、ホワイト）にも反映され、スキルアップに向けた励みとなるでしょう。

国土交通省のこの取り組みは、将来の建設業界を見据えたもので、建設技能者のキャリアアップや市場での競争力向上に寄与することを目的としています。技能者一人ひとりの能力を公正に評価することで、職業自体の信頼性や市場価値を高めることが期待されます。

新たに追加される「土質改良技能者」は、一般社団法人全国建設発生土リサイクル協会の基準に基づいています。この職種は、土を改良することで、地盤の強度を向上させる重要な役割を担っています。また、「潜函技能者」は、日本圧気技術協会によって認定されており、特殊な技術が必要とされる分野です。どちらの職種も、建設プロジェクトにおいて重要な存在であり、その専門性は今後の実績に直結します。

この変更が発表された背景には、建設業界の技術向上とキャリア形成の必要性があります。特に、昨今は地球環境に配慮した施工方法や、持続可能な資源利用が求められています。土質改良や潜函技術は、これらの要求に応えるための重要な技術となりつつあり、その技能を持つ者が評価されることは、業界全体の発展にとってもプラスとなるでしょう。

国土交通省では、今後も能力評価制度の詳細を随時更新し、具体的な評価基準についての情報提供を行っていくとのことです。建設業界での変化やスキルアップに興味のある方は、ぜひ今後の動向に注目していいてください。この新しい評価制度が、建設技能者にとって明るい未来を切り開く一助となることを期待します。