障がい者に優しい映画体験の拡充
映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」(以下、SSFF & ASIA)が、全ての人に映画を楽しむことができる社会を目指して、バリアフリー上映に力を入れています。この取り組みは、視覚障がい者向けの音声ガイドと、ろう者・難聴者に向けた字幕ガイドを備えた作品の上映を中心に行われています。
今年の映画祭では、満島ひかりさん主演のショートフィルム『演じる女』が特に注目されます。この作品は、監督の照屋年之さんによるもので、ユニバーサル上映会にて視覚障がい者方とろう者の方両方が楽しめるようにアレンジされています。また、東京都と映画祭が製作した新作『日の出を知らない街』の上映も予定されています。
バリアフリーへの注力
SSFF & ASIAでは、過去2年間にわたりユニバーサル上映会を開催し、視覚障がい者や聴覚障がい者に対する配慮を十分に考えた上映を行ってきました。開催を重ねる中で、「観られる映画がもっと増えてほしい」という観客の声が寄せられ、今回の上映に繋がりました。このような反響を受けて、映画祭では引き続きバリアフリーな環境の提供に注力することになったのです。
クラウドファンディングの開始
更に、秋の国際短編映画祭に向けて、バリアフリー対応の作品をさらに増やすためのクラウドファンディングを開始しました。集まった資金は、作品制作費やガイドの制作費用、さらには上映会の際に必要な手話通訳や要約筆記、会場設備の準備費に充てられる予定です。この取り組みには、映画祭のサポーターとして参加する人たちへの特典もあり、ガイド付き作品のクレジットに名前が掲載されることや、上映会やアワードセレモニーへの招待状、映画祭グッズのプレゼントなどがあります。
代表からのメッセージ
映画祭の代表である別所哲也さんは、「ショートフィルムには文化や人々の思いが詰まっており、映画を通じて世界を旅するような体験を多くの人に届けたい」とコメントしています。そして、それを実現するためには、誰もが映画を等しく楽しめる環境づくりが重要だと強調しています。
イベントの詳細
2025年5月31日には、表参道ヒルズスペースオーでバリアフリー上映会が開催されます。入場は無料ですが事前の予約が必要です。特別ゲストとして、ろう者の俳優たちとともにトークイベントも行われ、手話通訳や要約筆記によるバリアフリー対応がされています。
このイベントやクラウドファンディングを通じて、映画を愛するすべての人々が楽しめる機会を提供し、映画が持つ感動を分かち合える社会を目指しているSSFF & ASIA。映画を通じて開かれる新しい可能性に、ぜひ触れてみてください!
SSFF & ASIA クラウドファンディングページ
開催日: 2025年5月31日(土)11:20-13:10
会場: 表参道ヒルズスペースオー
今後に向けて
視覚や聴覚に障がいのある方々にも映画の感動を届けるためのこの取り組みが、映画を愛する全ての人々に新しい扉を開くことを期待しています。これからもSSFF & ASIAから目が離せません!