年末年始に若者たちのための居場所「コシキチ」を開所

年末年始に提供される若者のための居場所「コシキチ」を紹介

特定非営利活動法人サンカクシャは、2025年の年末年始において、15歳から25歳の若者向けに臨時の居場所「コシキチ」を開設します。このコンセプトは、特に年末年始という多くの場所が閉鎖され、孤立感が増す時期において、若者たちに安全な環境で過ごせるスペースを提供するものです。開所期間は2025年12月30日から2026年1月3日までの5日間で、板橋駅から徒歩6分の位置にあるサンカクキチにて行われます。

生きた目を持たない若者たちの現状

年末年始は多くの家庭で集まりやイベントがありますが、親や友人に頼れない若者にとっては、ただでさえ孤立感が強まる季節です。家に帰れない、または帰りたくない若者たちは、路上やネットカフェで夜を明かしたりしますが、年末年始の休業が相次ぐ中で、安全な場所を求める声が高まっています。こうした背景から、セーフティーネットとなるはずの相談窓口すらも営業をしておらず、多くの若者が行き場を失う危険があります。

「コシキチ」でどんなことができるか

「コシキチ」は、心地よく安全に過ごせる空間を提供します。参加者は自由に出入りでき、食事をすることもできます。スタッフが用意する温かい食事の他、ゲームや雑談、時には何もしなくても良い場所として、リラックスした時間が確保されます。コンセントやWi-Fiも完備されていますので、学業や仕事のために利用することも可能です。また、スタッフとの餅つきイベントなども予定されており、年末年始らしい楽しいひと時を若者同士で共有できます。

増加する相談件数と支援のニーズ

2024年の年末年始には、すでに多くの相談が殺到しました。その傾向は年々増加しており、特に2025年の11月時点で住まいや生活に関する相談が前年同時期に比べ約10%も増加しています。仕事の不安定さからアルバイトの機会が減少する年末年始では、生活に困る若者たちへの支援が急務となっています。

当団体の代表理事である荒井佑介氏は、「被支援者でない若者たちが集まれる場所を作りたい」と語ります。この「コシキチ」は、ただ居られる場所として若者たちの心の拠り所になるよう設計されています。