移動する宿泊空間「vanhotel」が提案する新しい旅の形とは

車中泊を忘れさせる新たな選択肢「vanhotel」

近年、キャンピングカーの需要が高まっていますが、それは単に移動手段としてではなく、生活空間としての価値が認められ始めているからです。特に、コロナ禍によって人々の旅行観やライフスタイルも大きく変わりつつあります。そんな中、333architectsが手がける「vanhotel」は、ありきたりなキャンピングカーの概念を覆す、移動するホテルとして誕生しました。

「vanhotel」の誕生背景

「vanhotel」は、設立者の宇津木喬行氏が日々の設計活動の中で感じた、キャンピングカーの可能性からスタートしました。従来のキャンピングカーは、車両としての機能が強すぎるため、旅先のホテルや宿泊施設と比較して満足度が低いという問題がありました。そこで、333architectsはその豊富な建築設計経験を活かし、より高品質な空間を提供することを目指しています。

新しい生活圏の提案

「vanhotel」は旅行先での滞在をもっと身近に、そして快適にすることを目的としています。都市部から地方への移住が注目される中、馴染みのない土地での生活に新たな挑戦をもたらします。キャンピングカーを利用することで、地域の魅力を体感しながら、長期間その土地に滞在することが可能になります。これにより、旅行者は自分に適した新生活圏を見つけやすくなり、移住への第一歩を踏み出すチャンスが生まれます。

過疎地域への観光インフラとしての役割

新型コロナウイルス感染症の影響で、旅行のスタイルも変わってきています。入国制限が緩和する中、日本の新しい魅力を求めて訪れる旅行者が増えることが見込まれます。「vanhotel」と共に地方を訪れることで、宿泊施設に恵まれない地域でも快適に過ごせるほか、地域自身も新たに観光客を惹きつける機会が得られます。

自然素材を使った内装デザイン

「vanhotel」では、特に内装にこだわりがあります。自然素材を使用することで、心地よく落ち着ける空間を創出しました。具体的には、火砕流のシラスを用いた壁や天井、素足で過ごすことを考慮した天然木の床材が用いられています。これにより、調湿機能も高く、快適な住環境が実現されています。

高級感と手頃さを併せ持つレンタル

「vanhotel」では、上質なキャンピングカーを提供していますが、利用料金は比較的手頃で、1泊2日（最大36時間）63,000円から利用可能です。宿泊代やレンタカー代、物品レンタル代を考慮すると、コストパフォーマンスも良好です。そして、ホテルのようにチェックイン・チェックアウトのスタイルで利用できるため、快適さが保たれています。