津堅島で新時代の交通サービスが始まる
沖縄県の離島、津堅島で、観光と地域住民の生活を支える新たな試みが始まります。2023年9月4日より、「神谷荘」などの民間事業者が中心となり、特定原付モデルの電動自転車を利用した交通サービスの提供をスタートしました。このプロジェクトには、glafit株式会社、株式会社琉球モビリティ、一般社団法人オール・ニッポン・レノベーションが参加し、持続可能な観光の確立を目指しています。
新しい観光の形―モデル事業の背景
津堅島は、人口約400人の小さな島。観光客はフェリーやチャーター船で訪れることが一般的ですが、島内の道路は狭く、自動車の持ち込みが多いと交通が混乱する危険があります。そのため、電動モビリティ導入の実証実験が行われ、観光客と住民がともに快適な時間を過ごせる環境作りが進められています。このモデル事業では、来島者や地域住民がglafit社の電動サイクル「NFR-01Pro」を利用できます。
ぜひ、この新しい移動手段を通じて津堅島をゆっくりと探訪してみてはいかがでしょうか。主に貸し出しを行う神谷荘では、1日3,000円で利用でき、送迎サービスも提供されています。利用者は、16歳以上であれば免許がなくてもこの新しい乗り物を楽しむことができます。
島めぐりツアーの詳細
津堅島をよく知る神谷荘のスタッフによるガイド付きツアーも9月下旬から始まる予定です。電動サイクルを利用して、人参畑や美しい景色、そして沖縄音楽の発祥地としての歴史文化を体験できることが魅力です。ツアーは、以下の内容で提供されます:
- - 島内ガイド(1時間半コース):5,000円(1人あたり)
- - 星空ツアー(30分コース):3,000円(1人あたり、曇天時は中止)
事前の予約なしで神谷荘で貸し出しやツアー参加の申し込みが可能ですが、事前にお問い合わせをすることをお勧めします。観光客が島の自然と文化を感じながら過ごすことのできる体験が待っています。
電動モビリティ「NFR-01 Pro」の特徴
新しく採用された電動サイクル「NFR-01 Pro」は、昨年の道交法改正により新設された「特定原付」というカテゴリに属する乗り物です。電動キックボードとは異なり、着座式の自転車型。見た目は自転車と似ているものの、登坂性能に優れ、様々な坂道も楽に進むことができます。これにより、観光客は島の隅々まで快適に移動できます。
期待される地域への影響
神谷荘の代表、神谷恭平氏は、今回のモデル事業が島における交通手段に革新をもたらすと考えています。「ガソリンスタンドがない中、島民が重労働で給油に出かけます。電動モビリティであれば環境にも優しく、日常生活でも大いに役立つでしょう」と語ります。観光面でも、交通に新風を吹き込む期待が高まっています。
また、glafit株式会社の鳴海禎造体社長も、景観や音楽など、津堅島の魅力を体感する新しい観光体験を提供できることを期待しています。離島の特性を生かしたこの試みが、他の地域にも波及することを目指しています。
終わりに
津堅島の新しい交通サービスは、住民と観光客がともに楽しむ持続可能な観光の形を提供することを目指しています。ぜひ、津堅島を訪れた際にはこの魅力的なプロジェクトに参加し、島の自然や文化を感じてみてください。