戦略的パートナーシップの締結
理化学研究所の名誉教授である橋田浩一氏、アセンブローグの代表である青井正三氏、そしてサイカルトラストの代表須江剛氏、皆が一堂に会し、デジタル社会における偽造コンテンツ問題に立ち向かうべく、戦略的な提携を結びました。この提携は、AIと信頼性を軸とした新しいデジタル基盤を共創することを目的としています。
特に近年、生成AIの急速な普及と、それに伴う情報の偽造や信頼性の問題が深刻化してきており、日本政府が安全保障環境の変化を警告しているのも、こうした背景からです。このため、デジタル情報空間の安全保証は、今や国家や産業共通の重要な課題とされています。
各社の専門分野を融合させる
現在のパートナーシップでは、各社が持つ専門技術を結集することで、偽情報やディープフェイクといった現代の問題に対応していく方針です。
- - 理化学研究所(橋田氏)は、最先端のAIに関する深い知見を提供。
- - アセンブローグは、パーソナルAIを利用して、パーソナルデータを実際のアプリケーションとして活かせる場を提供。
- - サイカルトラストは、ブロックチェーンを基にした真正性担保技術で、デジタルコンテンツの真贋を保証します。
この三社の強みを持ち寄りながら、真正性や信頼性、高い付加価値を同時に提供する新しいインフラの構築を目指しています。具体的な技術や事業スキームは今後公表予定とのことですが、すでに長期的な研究開発や実証、標準化を視野に入れたプランが共有されています。
自由なデータ循環を目指して
このパートナーシップの下での最上位目標は、「信頼を前提とした自由なデータ循環を世界標準にする」ことです。この理念は、DFFT(Data Free Flow with Trust)と「Society 5.0」との非常に密接な関係にあります。
また、以下の三つの柱を基に進められます:
- - Trust by Design:倫理やガバナンスを組み込んだ信頼できるシステム。
- - Human-Centric Innovation:データ主権を持つ個人が安心してAIと協働できる環境。
- - Open & Fair Ecosystem:多様な主体が参加しやすい協創プラットフォームの構築。
これらを通じて、日本発の信頼基盤を世界に広げ、さまざまな組織が安心してデジタル変革を進めることができる構造を整備していきます。
未来を見据えた展望
三社が点在する次のステップとして、短期的には産学官の連携を強化し、DFFTに沿ったトラスト基盤の社会実装を企画。中期的には「Society 5.0」に向けたパイロットプログラムの拡張を行い、国際的な標準化団体と連携していく計画です。長期的なビジョンは、全世界でアクティブなエコシステムを構築し、国際的に共有可能な信頼基盤を形成することです。
各社のビジョンとコメント
- - 理化学研究所 橋田氏:「AIとブロックチェーンが結びついてトラスト基盤を作ることができると信じています。他の研究機関や企業との連携を通じて国際標準を広げる所存です。」
- - アセンブローグ 青井氏:「理化学研究所の研究とサイカルトラストの技術が融合し、利用者が安心して自分のデータをAIと共に利用できる未来が近づいていると感じています。」
- - サイカルトラスト 須江氏:「AIとブロックチェーン技術の融合によって、未来にはトラストな世界が実現されると確信しています。」
企業情報
各社の詳細については、以下の情報をご覧ください。
この新たな連携により、デジタル社会の未来がどのように進展していくのか、今後の展開が注目です。