ZOZOMETRYが実現するオーダーウエットスーツ製作の新時代
株式会社ZOZO(千葉県千葉市)が提供する「ZOZOMETRY」(ゾゾメトリー)が、オーダーウエットスーツ製作において新たな展開を見せています。計4社のウエットスーツメーカーに導入が決定し、計測業務の効率化に寄与しています。これにより、身体計測の精度が飛躍的に向上し、顧客にとっても利用しやすい環境が整います。
ZOZOMETRYのサービス内容
ZOZOMETRYは、3D計測用ボディースーツ「ZOZOSUIT」のテクノロジーを駆使し、専用アプリを用いて身体をスキャン。最大176か所の身体データを高精度で算出します。この過程で、ZOZOSUITを利用した場合の平均誤差は3.7mm以下、または使用しない場合でも平均誤差は10mm以下という高水準を達成しています。このサービスにより、手作業による計測のばらつきや人手不足の問題が解消されます。
導入されたウエットスーツメーカー
既に小林ゴム株式会社、有限会社トシズ.マリン.プロジェクト、株式会社ネクストレベル、株式会社モビーディックの計4社での導入が決まり、これまでに600回以上の計測が実施されています。これは、オーダーウエットスーツ製作におけるデジタルトランスフォーメーションの進展を象徴するものです。ウエットスーツ工業会の監修によって、高精度な身体データの提供が可能になり、業界の信用も向上しています。
技術革新がもたらす未来
ZOZOMETRYは、単なるウエットスーツ製作の補助に留まらず、今後はビジネススーツやシャツ、ドレスなどにも対応し、オーダーウェア市場全体での標準サービスへの成長を目指しています。この取り組みは、顧客のニーズにきめ細かく対応するだけでなく、事業者にとっても生産性の向上やコスト削減に直結します。
コメント:ウエットスーツ業界のキーパーソン
一般社団法人日本ウエットスーツ工業会の会長である保田守氏は、ZOZOMETRYの導入を喜び、「これまで採寸においてのばらつきが課題だったが、この技術によって、統一された品質の提供が可能になる」とコメントしています。また、Mwプロサーファーの舟橋大吾氏も、「採寸が難しかった従来の方法に比べ、ZOZOMETRYの導入により、日本のオーダーウエットスーツの品質を世界へと広めるチャンスが訪れた」と期待を寄せています。
経営戦略と未来展望
ZOZOは、中長期的な収益拡大方針の一環として「テクノロジーの収益化」を掲げています。この方針に沿って、企業のさまざまな課題に対して独自の計測技術を活用し、持続的な成長を図っています。さらに、ZOZOMETRYがもたらす新しい業界標準が、ファッションテクノロジーによる新たな市場の形成に寄与すると考えています。
まとめ
ZOZOMETRYの高精度な計測技術が、ウエットスーツ業界に変革をもたらしています。この取り組みは、顧客やメーカー双方にメリットをもたらし、新たなビジネス機会を創出しています。これからのZOZOMETRYの展開に注目が集まります。