生成AIとキャリア:女子学生支援プログラム「STEM ConnectHER」がオンラインワークショップを開催
2024年11月21日、理系分野の女子学生を支援するプログラム「STEM ConnectHER」が、生成AIを活用したオンラインワークショップとジェンダーカフェを開催しました。このイベントは、非営利国際開発組織であるアジア財団が主催するもので、株式会社steAmが企画・運営を担当しました。
ワークショップの内容
ワークショップは二部構成で、前半は「生成AI×自分×キャリアワークショップ」、後半は「STEM×ジェンダーカフェ」として行われました。
前半:生成AI×自分×キャリアワークショップ
このワークショップでは、参加者はまず生成AIの基礎知識を学び、実際に生成AIを操作することで理解を深めました。その後、生成AIを活用した自己分析を行い、自身の興味や強み、特性を明らかにすることで、キャリアにおける多様な選択肢を探ることを目指しました。ワークショップの最後には、「Personal Statement(自己推薦書)」の作成に取り組みました。「Personal Statement」は、海外大学への進学を希望する学生だけでなく、自己分析を通して自身の強みや弱みを理解し、それを効果的に伝える手段として、多くの参加者にとって有益な経験となりました。
後半:STEM×ジェンダーカフェ
後半の「STEM×ジェンダーカフェ」では、東京大学、電気通信大学などの教授陣や、企業のセキュリティアナリストなど、第一線で活躍する女性専門家たちがパネリストとして参加しました。パネルディスカッションでは、STEM分野におけるジェンダーの現状や課題、キャリアにおけるロールモデルの重要性などについて議論が交わされました。また、参加者同士やパネリストとの交流を深めるカフェタイムも設けられ、活発な意見交換が行われました。
参加対象者と講師陣
本イベントは、女子大学生を主な対象としていましたが、短期大学生、専門学校生(18歳以上)、修士課程、博士課程の学生も参加可能でした。
ワークショップの講師は、株式会社steAmのCEOである中島さち子氏。中島氏はジャズピアニスト、数学研究者、STEAM教育者、メディアアーティストと、多様な顔を持つ人物です。パネリストには、第一線で活躍する女性研究者や企業関係者たちが名を連ね、参加者にとって貴重な機会となりました。
「STEM ConnectHER」について
「STEM ConnectHER」は、理・工系分野を専攻する女子学生・大学院生を対象としたキャリア支援プログラムです。このプログラムは、参加者同士のネットワーク構築を促進し、メンターとのつながりを提供することで、キャリアプランニングを支援することを目指しています。オンラインプラットフォーム上では、参加者同士の交流、メンターとの1対1ミーティングやグループミーティング、チャットによる情報交換などが行われています。さらに、パートナー企業が提供するウェビナーやリーダーシップ研修への参加も可能です。
本事業の背景
日本の女性のSTEM分野への進学率は低い現状があり、ロールモデルとなる先輩や相談できる仲間が少ない環境にあることが課題となっています。「STEM ConnectHER」は、こうした状況を改善し、女性がSTEM分野で活躍できる環境を整備することを目指しています。
まとめ
今回のワークショップは、生成AIの活用法を学ぶだけでなく、自己分析、キャリアプランニング、ロールモデルとの交流を通して、参加者のキャリア形成を多角的に支援する内容となりました。無料ということもあり、多くの女子学生にとって貴重な機会となったことでしょう。今後も、STEM分野における女性の活躍促進に向けた取り組みが期待されます。