地元学生と創り上げた香美市の新スイーツ
高知県香美市に位置するワンデースイーツラボが、新たに開発したスイーツ「幻の神池芋pudim」が話題を呼んでいます。このスイーツは、地元の学生たちと共同で開発されたもので、地域資源を活用した美味しさと魅力を兼ね備えています。
神池芋とは?
「幻の神池芋」とも呼ばれる高系4号芋は、香美市物部町神池地区で栽培されている希少な芋です。その特徴は、丸みを帯びた形状と黄土色の皮、そして焼き芋にした際に現れる珍しい緑色にあります。味わいはなめらかで、風味豊かかつ独特の香りを持ち、食物繊維が豊富です。戦前には国防用の燃料や食料として栽培され、「護国芋」としても知られていました。最近では、地域活性化を目指し、地元の人々や企業が神池芋の重要性を再認識し、様々な取り組みが進められています。
地元高校との共同開発の背景
今回は、香美市にある高知県立山田高等学校の地域みらい部の生徒たちとの共同開発プロジェクトが実現しました。生徒たちは地域の商品をイベントで販売する活動を通じて神池芋のスイーツに興味を持ち、共に商品開発を進めることに決まりました。
選ばれたスイーツは、「プヂン」と呼ばれるブラジル発祥のプリンです。練乳を使用し層になったこのスイーツは、神池芋との相性も抜群でした。制作過程では、芋の香りや風味を引き出すため、多くの打ち合わせを重ねました。まずは焼き芋にして、丁寧にほぐしたペーストを使用。生徒たちも生産者にインタビューし、神池芋の背景や栽培の苦労について学ぶ機会を持ちました。
幻の神池芋pudimの特徴
完成した「幻の神池芋pudim」は三層構造が特長です。
- - 下層:神池芋のスポンジ
- - 中層:プヂン特有の練乳を使用したクリーミーな層
- - 上層:神池芋を使ったオリジナルカラメル
この三層のハーモニーは、食べる人に神池芋の豊かな風味と焼き芋を思わせる香りを届けます。
これからの展望
ワンデースイーツラボでは、今後も地域の特産品を活かしたスイーツ開発に力を入れ、香美市の魅力を全国に発信したいと考えています。現在、神池芋スイーツの販路拡大を目指してクラウドファンディングも行っています。この取り組みを通じて、さらに多くの人々に神池芋の魅力を知ってもらう機会を増やしていく予定です。
販売する店舗は高知県内の数か所に加え、ネットショッピングでも購入が可能です。また、2024年9月には香美市に実店舗をオープンする計画もあります。ぜひ、地域の歴史や思いを感じながら、幻の神池芋pudimを味わってみてください。