「海の日」にスタートした「和の響き@KOGEI Next」第2弾は、沖縄の伝統楽器「三線」を題材にした、環境問題と文化保護を融合させたプロジェクトです。
京都の古美術商「古美術鐘ヶ江」と、IoTクリエーターの育成やスタートアップ事業を支援する株式会社クロステック・マネジメントが推進するこのプロジェクトは、伝統工芸と自然環境保護を結びつけ、新しい価値を生み出す試みとして注目を集めています。
今回のプロジェクトでは、沖縄県の三線職人と、能登半島地震で被災しながらも創作活動を続ける輪島の漆芸集団「彦十蒔絵」がタッグを組み、白化サンゴを素材にした世界にひとつだけの三線を制作します。
白化サンゴは、サンゴ植付けの種苗育成のために陸上養殖している過程で白化し、回復が見込めなくなったサンゴです。プロジェクトでは、これらのサンゴを有効活用することで、環境への配慮と資源の有効利用を両立させたいと考えています。
三線は、沖縄の文化を象徴する伝統楽器ですが、近年では材料の入手難や演奏者の減少により、伝統的な技術の継承が危機に瀕しています。
本プロジェクトでは、白化サンゴを使った三線制作を通して、沖縄の文化や自然、そして日本の伝統工芸が抱える課題について発信し、多くの人々に問題意識を持ってもらうことを目指しています。また、クラウドファンディングを通じて、プロジェクトへの参加を呼びかけ、課題解決に向けて共に活動する仲間を募る予定です。
完成した三線は、環境問題や伝統楽器・伝統工芸に関するイベントなどで展示・演奏され、多くの人々の目に触れる機会が設けられる予定です。
このプロジェクトを通して、沖縄の文化と自然への関心を高め、伝統工芸の継承と環境保護への意識向上に貢献していくことが期待されます。