新たな核融合研究の始まり
2025-04-24 11:31:07

九州大学と民間企業の協力で進化する核融合エネルギーの未来

九州大学と民間企業の協力で進化する核融合エネルギーの未来



国立大学法人九州大学、Starlight Engine株式会社、京とフュージョニアリング株式会社の3者が手を組み、2030年代の発電実証を目指すFASTプロジェクトの装置設計に関する共同研究契約を締結したことが発表されました。この契約は、フュージョンエネルギーの実現に向けた民間主導の産学連携プロジェクトの一環として位置付けられ、革新的なエネルギー開発の新たなステージとなります。

共同研究契約について


FASTプロジェクトは、フュージョンエネルギーの開発において多くの研究と実験データが蓄積されたトカマク型の技術を採用しています。このプロジェクトが具現化するためには、国立大学法人九州大学の応用力学研究所が培ってきた技術や知見が重要な役割を果たします。特に、花田和明教授はアジア最大の球状トカマク装置「QUEST」の設計、建設、運営を主導したという実績の持ち主です。彼の専門知識に加え、九州大学はプラズマの長時間維持における研究も進めており、特にプラズマ対向壁に関するデータが豊富です。

今回の共同研究では、九州大学が持つ知見と技術、京都フュージョニアリングのエンジニアリング能力、さらにStarlight Engineのプロジェクト推進力を合わせ、FASTの装置設計を推進することが期待されています。

研究の背景と目的


フュージョンエネルギーは、持続可能なエネルギーとしてのポテンシャルを持つ一方で、開発には長い時間と多くのリソースが必要です。その中で、FASTプロジェクトは日本の民間企業が主導することで、より迅速な実現を目指しています。2030年代には、具体的な発電実証が進むことを目標に掲げており、それに向けた第一歩として、装置設計の共同研究が正式にスタートしたのです。

それぞれの期待とコメント


共同研究に参加する各関係者の期待も高まっています。九州大学の花田教授は、「このプロジェクトに共同研究という形で加われることを楽しみにしており、これまでの知見を大いに活かすことを希望しています」とコメントしています。さらに、Starlight Engineの代表である世古圭社長は、「専門性の高い九州大学と京都フュージョニアリングと協力できることは心強い」と述べ、プロジェクトの早期実現への意欲を示しています。

また、京都フュージョニアリングの小西哲之CEOは、「国内有数の核融合研究者とともにプロジェクトに参加できることを嬉しく思います。プロジェクト推進に貢献できるよう取り組みます」と語り、今後の展望や情熱を表明しました。

未来への期待


この共同研究契約は、核融合エネルギー実現への一歩となります。各機関の専門知識と技術が融合することで、新たな可能性が広がり、持続可能な社会の実現に向けた取り組みが加速することが期待されています。2030年代には、実際の電力供給が見込まれる中、国際競争の中で日本のフュージョンエネルギー開発が重要な役割を果たせることが待望されます。


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会社情報

会社名
Starlight Engine株式会社
住所
東京都大田区平和島六丁目1番1号東京流通センター 物流ビルA棟 AW1-S
電話番号

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