王子ネピア株式会社(本社:東京都中央区)は、2024年10月1日より九州エリアで新商品「ネピア ネピネピ トイレットロール2倍巻12ロール RefF(リーフ) シングル/ダブル」を発売することを発表しました。この商品の特長は、ユニ・チャーム株式会社が提唱する水平リサイクルプロジェクト「RefF(リーフ)」に参加している点です。
この「RefF(リーフ)」という名は「Recycle for the Future」の略で、主に使用済み紙おむつの資源循環を目指した取り組みを指します。王子ネピアはこのプロジェクトに参加する意義を重く受け止めており、環境問題への意識を高めるための行動を具体化することを目指しています。
近年、少子高齢化に伴う使用済み紙おむつの排出量が急増しています。2015年には約208万トンであった排出量が、2030年には245万トンに達する見込みで、これは一般廃棄物全体の約7%に相当します。このような背景から、2020年には環境省が「使用済紙おむつの再生量等に関するガイドライン」を策定し、各自治体が再生利用に向けた取り組みを進める必要性が高まっています。
現時点では多くの使用済み紙おむつが焼却されており、2030年までにその再生利用を行う自治体を現在の約3倍、100市区町村に増やすという目標が掲げられています。この問題は自治体だけでなく、紙おむつ関連の企業にとっても重要であり、王子ネピアはこの挑戦に果敢に取り組んでいるのです。
今回の新商品では、使用済み紙おむつから再生された固形燃料(RPF)を発電に利用し、その電力でトイレットロールを生産します。徹底した管理のもと、RPFの量とその生産によって製造されるトイレットロールの量が追跡されており、パッケージには「RefF(リーフ)」マークが印刷されます。
王子ネピアの代表取締役社長、森平高行氏は「紙おむつのリサイクルは現代社会が直面する重要な課題で、多くの自治体や企業の連携が不可欠です」と述べています。また、ユニ・チャームの代表取締役社長執行役員、高原豪久氏も「使用済み紙パンツを再利用することで持続可能な社会を目指します」と、両社の連携が環境問題の解決に向けた大きなステップであることを強調しています。
この取り組みにより、王子ネピアは日常的に使用されるトイレットロールを通じて環境意識を高め、森林保全を含むさらなる環境課題にも取り組んでいく姿勢を示しています。今後もこのような社会課題解決に向けた取り組みを推進していく考えです。環境問題は一企業の取り組みだけでは解決できませんが、王子ネピアとユニ・チャームが力を併せることで、より良い未来に向けての一歩を踏み出すことができるでしょう。
詳細な製品情報や「RefF(リーフ)」プロジェクトのコンセプトについては、王子ネピアとユニ・チャームの特設サイトで確認することができます。持続可能な社会に向けての積極的な取り組みに、ぜひ注目してみてください。