Web3セキュリティ会社KEKKAI、5000万円の調達成功
Web3におけるセキュリティを強化するために、株式会社KEKKAIが5000万円の資金調達を達成しました。この資金調達は、「シリーズPre-seed」として行われ、引き受け先としてSkyland Venturesが名を連ねています。この成功は、最近のクリプト市場の広がりと、その中でのトランザクション詐欺の増加を受けたものです。
KEKKAIの提供するサービス
KEKKAIは、ユーザーがNFTや仮想通貨を扱う際の安全を保証するため、トランザクションを事前にシミュレーションできるブラウザ拡張機能を開発しました。このツールは、Metamaskなどのウォレットと連携し、ユーザーの取引が安全であるか確認することができます。シミュレーターが危険な操作やコントラクトを見つけた場合、リアルタイムで警告が表示される仕組みです。
近年、Web3市場の成長に伴い、仮想通貨やNFTの盗難事件が増加しています。2022年だけで約4900億円の被害が報告されており、特にフィッシング詐欺がその大半を占めるとされています。KEKKAIのシミュレーション機能によって、これらの詐欺を未然に防ぎ、ユーザーが安心して取引を行えるようにすることを目指しています。
資金調達の背景と目的
KEKKAIは、「すべての人が安心できるWeb3を」というビジョンの下に事業を展開しています。昨今のWeb3は、投機の印象が強く、危険とされることが多いですが、KEKKAIはこのイメージを覆すべく、セキュリティツールを積極的に提供していく方針です。今回調達した資金は、主に組織の強化や新規開発に活用される予定です。
今後の展開としては、KEKKAIのモバイルアプリの開発や、Web上のセキュリティダッシュボードの構築が計画されています。これにより、より多くのユーザーに質の高いWeb3体験を提供し、セキュリティ性の向上を図ります。また、受けた資金を使い、KEKKAIの技術を他のプロジェクトにも提供するAPIの開発も行っています。
経営陣からのコメント
KEKKAIのCEOである杜瑪氏は、資金調達にあたっての感謝の意を表し、今後の成長に対する意気込みを示しました。「私たちのビジョンに共感し、投資してくださったSkyland Venturesと、支援をいただいた方々に感謝しています。Web3市場は、機会とリスクが交錯する中で、私たちのプロダクトが業界の成長に貢献できるよう努力していきます。」
Skyland Venturesの木下慶彦氏も、KEKKAIへの投資を光栄に思い、NFTとセキュリティの分野での成長に期待を寄せると述べました。彼は、Web3セキュリティに対する高まりつつあるニーズを見込んでおり、KEKKAIが早期に市場シェアを獲得することに自信を見せています。
会社概要
株式会社KEKKAIは、2023年に設立されたWeb3領域のセキュリティ特化型企業です。現在は、トランザクションのシミュレーション分析を通じて安全な取引環境を社提供するブラウザプラグイン「KEKKAI」や、NFT詐欺検出機能を含むAPIをリリースしています。HEKKAIは、企業やユーザーの安全性を高める製品を継続的に提供し、業界全体のセキュリティ環境を改善することを目指しています。
公式サイトやTwitterでの情報発信を通じて、KEKKAIの最新の活動をぜひチェックしてください。
この新しい展開はWeb3とセキュリティ業界に大きな影響を与えることが期待されます。