小学生の想いを乗せたラッピングバス
秋田県に位置するにかほ市では、地域の小学生たちが参加した体験学習イベント「鳥海山が産み出す海産物!あきたアワビ調査隊」が行われました。このイベントは、海洋生物を守るための知識を深め、未来の海を支えていく重要性を学ぶ場として企画され、子どもたちは海と鳥海山のつながりを体感しました。
鳥海山と海の関係
鳥海山から流れる伏流水は、豊富な栄養素を含み、海の生態系に多大な影響を与えています。アワビや岩ガキがこの恩恵を受けており、地域の人々の生活も支えられています。このような自然の仕組みを学ぶことで、子どもたちは海洋資源の保全の重要性を実感しました。
絵に込めたメッセージ
このイベントでは、参加した小学生が自らの学びや感じたことを絵にしました。彼らは、未来の秋田の海をどのように守るか、また地域コミュニティの一員としてできることを真剣に考え、表現しました。これらの作品は、単に絵として描くだけでなく、地域住民に対してもメッセージを発信する重要なツールとなっています。
ラッピングバスの誕生
子どもたちの想いを多くの人に伝えるため、にかほ市はコミュニティバスを活用しました。特別にラッピングされたバスには、子どもたちの描いた絵が施されています。この活動を通じて、地域住民だけでなく訪れた人々にも海洋生物への理解を深めてもらうことが目的です。
10月12日には、ラッピングバスのお披露目会が行われ、参加した小学生とにかほ市の市長が出席しました。このバスは、2024年10月から2025年3月まで、にかほ市の小砂川線で運行され、1日5便が予定されています。日曜日や祝日、年末年始は運休となりますが、地域の人々が利用しながら、子どもたちのメッセージを身近に感じられるようになります。
地域活動の継続
一般社団法人海と日本プロジェクトin秋田県は、秋田県の海を守る活動を幅広く展開しています。海洋ごみ対策や清掃活動などを通じて、地域社会に海との共生を促すムーブメントを起こしています。このような活動が、一歩ずつ海洋生物を守るための意識を高めることに繋がっています。
海は私たちに多くの恵みを与えてくれています。その海を未来に残すために、次世代を担う子どもたちの学びや行動が不可欠です。にかほ市の試みは、全国に広がる波となり、より良い未来へと繋がることを願っています。