住商モンブランとアルカセットが進めるAI活用の新しい見積書管理システムの実現

AI技術による業務アプリ開発の革新

住商モンブラン株式会社は、業務効率化のためにアルカセット・コンサルティングと提携し、生成AI技術を利用した新しい見積書管理システムの開発に取り組んでいます。これは、業務アプリケーションの生産性を最大で5倍向上させることを目指すもので、実際のプロジェクト成果が注目されています。

プロジェクトの概要

この共同プロジェクトでは、ChatGPT-4を活用してデータベース設計からアプリケーションプログラムの開発までを進めています。住商モンブランのエンジニアは、LaravelとLivewireのフレームワークを使用して基本設計を行い、生成AIがそれに基づいて具体的なプログラムを作成しました。こうした分業によって、業務の迅速化が図られています。

見積書管理システムの特徴

新開発の見積書管理システムは、営業チームが業務を行う上での支えとなります。住商モンブランでは、現在1,000社の販売代理店を抱えており、多彩な販売条件を持っています。しかし、これまでの業務は紙媒体に依存しており、過去の見積もりやその有効期限は営業担当者ごとに管理されていました。新システムの導入により、こうした課題を解決し、過去のデータをもとに顧客や商品別の提案トレンドを明らかにすることが可能となりました。この結果、将来の販売戦略を効果的に最適化できる情報が得られるのです。

プロジェクトの成果

実証実験の結果、営業部門向けの新たな見積書管理システムが完成し、見積書情報の効率的な管理が実現しました。開発プロセスにおいて、全体の生産性は2～3倍、特にソースコードの生成においては最大5倍の向上が達成されたとされています。このプロジェクトでは、まず人間のエンジニアが要件定義や設計を行い、その後生成AIが初稿プログラムを作成、最終的にはエンジニアがレビューを行うというワークフローが確立されました。

生成AIの活用による未来

本プロジェクトの生成AIの導入は、ITエンジニアが業務理解と要件定義に集中できる環境を提供します。これにより、効率的にアプリケーションの開発を進めることが可能です。現時点での課題も残っていますが、それを克服するための知見を得られたことは、さらなる発展への基礎となるでしょう。

今後の展望

住商モンブランとアルカセット・コンサルティングは、このプロジェクトの成功を受けて、生成AI技術のさらなる活用を模索しています。アルカセットは本プロジェクトの知見を活かし、社会に貢献するための新しい業務アプリ開発手法を探求する計画です。次なるプロジェクトでは、さらなる効率化や品質向上、顧客満足度の向上を目指して活動を続けていく所存です。