大平洋金属がリスク管理ツールeScanを導入しエネルギー事業を強化

大平洋金属がリスク管理ツール「eScan」を導入

大平洋金属株式会社が、エネルギー取引におけるリスク管理を強化するため、株式会社enechainが開発したリスク管理ツール「eScan」の使用を開始しました。これは、同社が今後小売電気事業に本格的に参入するにあたり、不可欠な基盤となることが期待されています。

導入の背景

大平洋金属は、2024年3月に資源エネルギー庁から小売電気事業者登録を受け、同年8月より小売電気事業を開始予定です。その事業多角化の一環として、同社はエネルギー取引におけるさまざまなリスクに対処するための体制を整える必要がありました。以下の課題が浮上しました。

- 事業規模拡大に伴うリスク管理体系の整備
- 市場価格の変動リスクに対する分析体制の構築
- Excel依存からの脱却
- 需要家ニーズに基づいた料金メニュー設計の実現

これらの課題を解決するため、eScanが選ばれたのです。

eScan選定の理由

1. 日本の電力市場に特化した機能

eScanは、電力需給ポジションやリスク量（EaR）の可視化に加え、様々な前提設定が可能なシミュレーション機能を備えています。特に、日本の電力市場に特有の商慣習や制度に最適化された機能は、大平洋金属にとって大きな魅力となりました。

2. 顧客への真摯な姿勢

導入検討の過程では、enechainの営業や開発メンバーが大平洋金属の課題解決に全面的に寄り添う姿勢が高く評価されました。このようなサポート体制が、同社の信頼を得る要因となりました。

3. 実務に即した運用サポート

導入後の運用に関しても、システム運用・保守の包括的なサポート、実際のユースケースに基づくベストプラクティスの提案など、非常に実務的なサポートが得られることも導入の決まり手です。

今後の展望

大平洋金属は、eScanを活用することでリスク管理を進化させ、電源調達のタイミングを最適化し、需要家の使用量に応じた適切な料金メニューを設計、提供する対策を講じる計画です。これにより、さらなる事業体制の強化を図る予定です。

大平洋金属の基本情報

- 代表者：青山正幸
- 所在地：青森県八戸市
- 事業内容：ニッケルを中心とした鉄鋼製品の製造・販売
- 小売電気事業の開始予定：2024年8月
- 公式サイト：大平洋金属株式会社

Enechainの目標

株式会社enechainは、「Building energy Markets, Coloring Our Society」のミッションのもと、卸電力や環境価値の取引機会を提供しています。主力の卸電力の出来高は累計2兆円に迫り、国のエネルギー市場の安定化や脱炭素社会の実現に向けた取り組みを進めています。