AIインフラ技術実証開始
2025-10-02 14:53:55

次世代AIインフラ構築に向けた技術実証が始まる

AIに向けた新たな一歩



GMOインターネット株式会社が主導する新たな試みが始まりました。2025年10月、同社はNTT東日本、NTT西日本、QTnetの3社との共同実証実験を行うことを発表しました。この実験は、AI開発基盤と高速通信網を統合し、「次世代分散型AIインフラ」の実現を目指しています。

分散型データセンターの構築


実証実験の目的は、GMOの提供するGPUクラウドと、NTTの新通信技術「IOWN APN」の組み合わせによって、単一の地点に依存しない、フレキシブルで効率的なデータセンターの構築です。これにより、物理的な距離を超えたデータのやりとりが可能になり、AIの演算装置であるGPUと大容量ストレージの分散配置が実現します。これまで通信遅延により物理的な近接が求められていたため、地理的制約を克服し、より効果的なAI開発が期待されています。

技術実証の詳細


今回の技術実証では、福岡から東京までの約1,000kmの距離(遅延約15ms)を想定した環境で、実際の通信回線を使用してGPUとストレージの接続を行います。これにより、商用実装に向けた実用性評価が行われ、AI関係のタスクに必要な処理能力の向上を図ります。

実証実験は2025年11月から12月にかけて行われ、GMOのGPUクラウド上で画像認識と自然言語学習のテストタスクを実施します。これにより、従来の近接設置、一般的なイーサネット接続、IOWN APN接続のそれぞれの成果を比較し、AIインフラの未来を切り開く重要な成果が期待されています。

AIインフラにおける新たな展望


近年、生成AIの急増により、データセンターの性能や効率性の向上が求められています。IT業界では物理的な設備不足や地理的制約が大きな課題とされていますが、この技術実証はそれを解決するための第一歩となります。AI技術の普及に伴い、より高性能で低遅延の情報基盤が求められており、それに応えるための戦略的なアプローチが期待されています。

IOWN APNの導入により、これまで以上に迅速で大容量のデータ伝送が可能になり、AI活用の新たな可能性が開かれます。この実証を通じて、AI開発に必要なインフラの柔軟性が向上し、社会全体に大きな影響を与えることでしょう。

4社の連携と役割


1. GMOインターネット株式会社 - GPUとストレージの提供、アプリケーション実装
2. NTT東日本 - IOWN APN技術および実証回線の提供
3. NTT西日本 - 同様に技術・回線提供
4. QTnet - 福岡のデータセンター環境の提供

この4社の緊密な連携は、技術実証が成功に導く鍵となるでしょう。各社が持つ専門知識と資源を結集し、新たなAIインフラを実現します。

まとめ


今後のデジタル社会は、GMO GPUクラウドとIOWN APNによる新たな分散型情報基盤が支えることになるでしょう。この技術実証の成功は、AIインフラの新時代の幕開けを意味し、将来的には世界最高水準の持続可能なAI基盤の実現へとつながることが期待されます。全国のさまざまな施設が接続され、有機的に結びつくことで、分散型社会基盤の構築が加速します。その成果が具体的に社会にどのように実装されるのか、これから目が離せません。


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会社情報

会社名
NTT東日本株式会社
住所
東京都新宿区西新宿3-19-2
電話番号

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