大分での関係人口サミットの模様
2020年2月9日に大分県庁で、初の関係人口サミットが開催されました。このサミットでは、関係人口をテーマにした多様な視点からの議論が行われ、観光以上定住未満の新たな地域活性化の可能性について考察されました。
サミットの意義
関係人口とは、定住していないが地域と深いつながりを持つ人々を指します。その背景には、観光業の発展だけでは地域の持続的な成長が難しいという現実があります。このサミットは、そうした関係人口の重要性に焦点を当て、研究者や地域活動の担い手たちが意見を交わす貴重な機会として位置づけられました。
登壇者と議論の内容
このイベントには、ソトコト編集長の指出一正さんをはじめ、全国各地から7名の専門家が参加。登壇者には、関係人口の研究や地域振興に取り組む大学教授やローカルジャーナリスト、アートディレクターなど多彩なメンバーがそろいました。
ソトコト編集長として、関係人口の定義や意義について説明。
FlowLife Laboratoryを運営し、地域の流動性を生み出す方法を模索。
地方創生推進の専門家として、地方の魅力を引き出す提案をしました。
LIFULL HOME'S 総研所長として、住まい方と地域との関係を探論。
ローカルジャーナリストとして、地域の声を代弁。
一般社団法人まるオフィス代表として、地域運営の新たなモデルを探求。
デザイン事務所「星庭」代表として、アートを通じた地域の可能性を提案。
九州アイランドワーク株式会社代表として、地域企業の活用法を紹介。
このように、各分野からの視点を持つ登壇者たちが、それぞれの経験を基に議論を重ねました。特に「観光以上定住未満」という言葉が示すように、観光の枠にとどまらない関係性の醸成が急務であることが再確認されました。
今後の展望と課題
議論の中では、地域に根付いた関係人口の育成や維持管理の難しさ、どういった戦略が効果的かと言った項目が浮き彫りになりました。また参加者は、関係人口が地域にどのようなインパクトを与えるか、具体的な成果を出すための課題についても意見交換を行いました。
このサミットの内容は、3月5日発売のソトコトや地域創生メディアNATIV、さらには「大分で会いましょう。」プロジェクトのWebサイトでも詳しく紹介される予定です。
まとめ
関係人口サミットの成功を受けて、今後もこのような通りがかりの人々を超えて、地域に愛着を持ち、持続可能な関係を築くための活動は続けられていくことでしょう。大分の地域創生に向けた新たな試みが、今後どのように展開されていくかが期待されます。