関西電力、姫路で水素混焼発電の実証実験を開始!

水素混焼発電の実証プロジェクトが始まる

関西電力株式会社は、NEDO（新エネルギー・産業技術総合開発機構）と協力し、大規模な水素混焼発電の実証プロジェクトを2025年4月から開始します。このプロジェクトは、姫路第二発電所における水素混焼を利用した発電を行い、未来のクリーンエネルギー供給の道を切り開くことを目指しています。

プロジェクトの背景

水素の利用が注目を集める中、特に水素を用いた発電はその可能性が大きくあります。水素発電の社会実装を進めるためには、まず供給設備をより大規模にし、その過程でコストを抑えることが重要です。水素混焼発電は、その需要を創出しながら、カーボンニュートラルの未来に向けた一つのソリューションとなります。ガスタービンを活用したこの新技術により、日本国内での水素発電の実用化が加速されることが期待されています。

プロジェクトの具体的な内容

この実証実験では、姫路第二発電所に既に設置されている大型ガスタービンを利用します。具体的には、30％の混焼率で水素を燃焼させる初の取り組みです。このプロジェクトの一部の水素は、同発電所内に設置された水電解水素製造装置で生成され、その一部は外部から調達される見込みです。また、2025年の大阪・関西万博においては、この実証による発電電力が万博会場への供給にも活用される予定です。これにより、イノベーションの象徴としての役割も果たすことになります。

闘い続ける技術開発

関西電力では、2021年度から本プロジェクトに向けた技術開発に取り組んできました。フィージビリティスタディを通じて、技術課題の解決や発電所の改造に関する詳細な検討が行われ、発電設備の設計、製作、据付作業も確実に進められています。2025年3月末には、これらの作業が終了する見込みです。

目指す未来

この実証によって確立される技術は、2030年、さらには2050年のカーボンニュートラルの達成に向けた重要な一歩となります。日本は燃焼速度の速い水素の利用において、国際的な競争力を有しており、今回の実証はその先駆けとなることが期待されています。関西電力は、温室効果ガスの排出量削減に向けて、引き続き努力を重ね、新しいエネルギーの未来を切り開く役割を果たしていくことでしょう。