デジタル社会を生き抜く若者たちを支援
近年、急速に進むデジタル化は、私たちの社会に大きな変化をもたらしました。一方で、このデジタル化の波に乗り遅れ、情報格差に悩む若者たちが存在するのも現実です。特に、就職活動において、デジタルスキル不足は大きなハンデとなり、多くの若者の未来を閉ざしかねません。
この問題を解決しようと立ち上がったのが、株式会社リコーグループと認定特定非営利活動法人育て上げネットです。両者は、デジタル社会で困難を抱える若者への支援を目的とした「若者向けデジタル支援プログラム」を今年も実施します。
4年目の取り組み:地域連携と実践的な学習
今年で4年目を迎える本プログラムは、東京、宮城、和歌山、福岡など各地のNPO、企業、行政といった関係機関と連携し、より広範囲にわたる支援体制を構築しています。
具体的なプログラム内容としては、リコーグループの社員によるデジタルワークプレイスの紹介、AIを含むデジタル技術に関するオンライン研修などが挙げられます。特に今年は、株式会社サンドラッグや林建設株式会社といった企業にも協力を得て、実際の業務を模擬体験できる機会を設けることで、若者たちの「働く」ことへのイメージをより具体的に、そして現実的にする狙いがあります。参加者は、生成AIを活用したポスターデザイン制作を通して、実践的なスキルを習得し、顧客への成果物提出までを経験します。
昨年度の成果と高い参加者満足度
昨年度のプログラムでは、参加者から高い評価を得ました。参加者の88%が「新しいことにチャレンジする勇気が湧いた」、96%が「新しい技術に興味を持った」と回答しており、プログラムの有効性を示す結果となりました。これらの数字は、本プログラムが若者たちの潜在能力を引き出し、未来への希望を育む上で大きな役割を果たしていることを示しています。
育て上げネット:若者支援のスペシャリスト
育て上げネットは、様々な理由で就労に困難を抱える若者たちの支援に長年取り組んできたNPO法人です。行政や企業と連携しながら、一人ひとりに合った働き方、生き方を模索できる社会を目指し活動しています。
特にIT業界への関心の高さを踏まえ、ITスキルに特化した研修コースの拡充やIT企業での職場体験機会の提供など、きめ細やかな支援を行っています。
リコーグループ:企業理念に基づく社会貢献
リコーグループは、「“はたらく”に歓びを」という企業理念のもと、社会貢献活動に積極的に取り組んでいます。多様な人材の活躍を促進するインクルージョンを重視し、ステークホルダーとの連携を強化することで、より多くの人が仕事を通じて喜びを感じられる社会の実現を目指しています。本プログラムは、その取り組みの一環として位置付けられています。
未来への展望:多様な働き方の選択肢
リコー、リコージャパン、そして育て上げネットは、今後も連携を強化し、就職活動に困難を抱える若者たちへの支援を継続していきます。デジタルスキル習得支援を通して、多様な働き方の選択肢を提示し、一人ひとりが輝く未来を創造していくことを目指します。
デジタル・ディバイド問題への取り組み
背景として、デジタル社会の進展に伴い、デジタル・ディバイド(情報格差)の問題が深刻化しています。PCに触れる機会が少ないなど、様々な理由でデジタルスキルが不足している若者は、就職活動において大きなハンデを負っています。本プログラムは、そうした若者たちにデジタル技術に触れる機会を提供することで、デジタル技術を使った働き方への理解を深め、自信を高めることを目指しています。
プログラム概要
プログラム名称: 若者向けデジタル支援プログラム-AIでお仕事体験編-
運営: 認定NPO法人育て上げネット
プログラム内容:
1. リコージャパンのLiveOffice「ViCreA」でのデジタルワークプレイス体験
2. リコーグループ社員によるトークセッション(オンライン)
3. AIに関する講義、生成AIとデザイン制作ツールの使い方講座(オンライン)
4. 生成AIを活用したデザイン業務体験(オンライン)
開催時期:
1回目:2024年11月19日(火)~29日(金) のうち火・木・金の6日間
2回目:2025年2月18日(火)~28日(金) のうち火・木・金の6日間(予定)