介護と仕事の両立を支援する新しい取り組み
現在、日本では年間約10万人が介護や看護のために職場を離れています。これは特に団塊世代が高齢者となる2025年に向けて、企業における「仕事と介護の両立支援」がますます重要なテーマになることを示しています。さらに、独身者や共働き家庭の増加によって、働きながら介護を行わざるを得ない人々が増加しています。この状況に対処するため、株式会社ベネッセシニアサポートは新たなサービスを提供し始めました。
仕事と介護の両立支援サービスとは
ベネッセは、20年間にわたる介護事業のノウハウと仕事と育児の両立支援の経験を活かし、法人向けの「仕事と介護の両立支援サービス」を立ち上げました。このサービスには従業員向けのセミナーや情報サイト、相談窓口が含まれており、企業が一元的に利用できる体制を整えています。
また、「Work&Care研究会」も設立され、企業の人事担当者やダイバーシティ推進担当者が参加できる場を創出しました。この研究会では、介護問題への企業のスタンスと関わりを模索するために、専門家を招いて意見交換や学び合いの機会が設けられます。
専門家を招いた定期講演
研究会では、毎月専門家による講演や意見交換の場が設けられ、次のようなテーマが扱われます。
- - 7月講座: 企業として育児や介護にどのように配慮すべきかについて、石嵜・山中総合法律事務所の弁護士、山中健児氏が法律的な視点から講演します。
- - 9月講座: 介護を担う人のメンタルケアについて、慶応義塾大学の精神科医、野口海氏がその重要性を説きます。物理的な支援だけでなく、メンタル面での支援が両立生活には不可欠なことが指摘されています。
今後の11月と1月には、登録者のニーズを反映したテーマ設定が行われる予定です。
参加資格や会費について
この研究会は、企業・組織が継続して参加することが前提で、参加は無料です。人事やダイバーシティを担当する方々が対象となるため、関心のある方々にはぜひご参加いただきたい取り組みです。また、意見交換や専門家への質問を通じて、現状の課題を解決する手助けとなるでしょう。
会社概要
株式会社ベネッセシニアサポートは、2014年に設立され、介護相談や有料老人ホームの紹介などを行っています。こうした取り組みを通じて、企業が人材不足に直面する現状に対策を講じることが期待されています。
介護と仕事の両立支援は、社会全体にとって重要なテーマであり、企業が果たす役割もますます大きくなっています。