横浜国立大学発ベンチャーUNTRACKEDが神奈川県「BAK」に採択
神奈川県の保土ヶ谷区に拠点を置くUNTRACKED株式会社が、神奈川県が推進する「ビジネスアクセラレーターかながわ(BAK)」のプログラムに採択されました。このプログラムは横浜国立大学から生まれたベンチャー企業としてのステップアップを目指すもので、特に業界にイノベーションをもたらすことが期待されています。
プロジェクトの背景と目的
UNTRACKEDは、横浜国立大学の島研究室と連携して、建設現場で使用するAIデバイスの開発を進めています。このプロジェクトの目指すところは、日揮グローバルと協力し、建設現場におけるコンクリート材料の品質管理を革新することです。従来の工法では、熟練の職人の経験に頼る部分が多く、品質のばらつきに苦しんでいました。しかし、UNTRACKEDはAI技術とセンシング手法を駆使することで、それらの課題を解決しようとしています。
AIデバイスの力
この新しいAIデバイスは、現場で実際に学習しながらデータを収集し、コンクリートの品質をリアルタイムで評価します。具体的には、画像解析技術とAIを融合させ、職人の技術をデジタル化することで、作業支援の自動化を実現します。この結果、労働者不足が叫ばれる建設業界においても、少人数で高品質な施工が可能に。「職人の技能を可視化する」という新たなアプローチで、業界全体を変革することが期待されています。
産学連携の意義
島圭介教授(横浜国立大学 大学院環境情報研究院/UNTRACKED CEO)は、実際の現場に役立つAI技術の開発をリードしています。大学の研究機関と実業界との連携は、研究成果の社会実装に貢献するものです。UNTRACKEDは学術研究の知見を現場に還元し、持続可能な社会づくりに寄与することを目指しています。
今後の展望
今後、UNTRACKEDはBAKの支援を受けて、日揮グローバルと共に実証実験を行い、得られたデータをもとに更なる技術展開を考えています。コンクリート以外の建材や他の製造業、保全業へもこの技術を展開する構想があるため、将来的にはより多くの業界での応用が期待されます。また、横浜国立大学との連携を深めつつ、全国各地に新たな技術の普及を図ります。
UNTRACKED株式会社について
UNTRACKEDは、横浜国立大学から出発したベンチャー企業で、最先端技術を駆使したヒトの生体信号解析やAI研究に取り組んでいます。彼らの製品には、転倒リスクを可視化する「StA²BLE」があり、様々な社会問題を解決へと導き、人々の安全な生活をサポートする役割も果たしています。
このように、UNTRACKEDの取り組みは、建設業界だけでなく、様々な分野においても新しい可能性を切り開くことが期待されています。今後の動向が非常に楽しみです。