トヨタ自動車東日本の業務効率化への挑戦
トヨタ自動車東日本株式会社(以下、TMEJ)は、最近導入したワークフローシステム「AgileWorks」によってペーパーレス化と業務効率化を遂げ、約92,000件の紙帳票を削減しました。このシステムは、株式会社エイトレッドが提供しており、TMEJが抱えていた申請業務に関するさまざまな課題を解決するために選ばれました。
AgileWorks導入の背景
TMEJは東北地方に拠点を持ち、コンパクトカーの製造を行っている企業です。特に、施設内で発生する煩雑な申請手続きが業務の効率化を妨げていました。以下の三つのポイントが、TMEJにとっての主要な課題でした:
1.
大量の紙の申請書が存在
2.
申請の回付に時間がかかる
3.
トヨタグループ全体での「余力創出」への取り組み強化
これらの課題に対処するため、AgileWorksが導入されました。
AgileWorks選定の理由
TMEJがAgileWorksを選んだ理由は、その「スケーラビリティ」と「シンプルさ」を兼ね備えた機能性、さらには高い操作性が魅力だったからです。また、ユーザー数に基づくライセンス方式や、Excelフォーマットの再現性も特に評価されました。
AgileWorks導入による具体的な効果
AgileWorksを導入した結果、TMEJは立入申請に関連する約20種類の申請書を出発点に、現在では130種類の申請書を運用しています。その結果、約92,000件の帳票を削減し、現場の業務は大幅に効率化されました。
これにより、岩手県や静岡県といった遠隔地でも申請書のやり取りが迅速に行えるようになり、平均的なリードタイムは約3日間短縮されています。従来は時間がかかっていたやり取りも、地理的な制約にとらわれずスムーズに進行できます。
加えて、AgileWorksは他のシステムとの連携により、手入力の負担を軽減し、業務プロセス全体の効率化を進めています。これによって、トヨたちが推進する「余力を創り出す」という行動指針「トヨタウェイ2020」の実現にも貢献しています。
AgileWorksとは
「AgileWorks」は、複雑な承認フローにも対応できる機能を持ちながら、高い拡張性を持つワークフローシステムです。人事異動や組織改革にも迅速に対応できるよう設計されており、最近では「Web API」や「全文検索」機能が追加され、さらに利便性が向上しました。新たにスマートフォンアプリも利用可能となり、業務の状況を可視化する「ワークフロー統計情報の取得」が実現しました。
組織概要
トヨタ自動車東日本
- - 名称: トヨタ自動車東日本株式会社
- - 所在地: 宮城県黒川郡
- - 設立: 2012年7月
- - 事業内容: トヨタ車の企画および生産
エイトレッド
- - 名称: 株式会社エイトレッド(東証スタンダード3969)
- - 所在地: 東京都渋谷区
- - 設立: 2007年4月
- - 事業内容: ワークフローシステムの開発と販売、クラウドサービスの提供
このようにして、TMEJはAgileWorks導入を通じて、新たな業務効率化のモデルを構築し、今後もさらなる改善を目指しています。