株式会社FingerVisionは、植物工場における野菜の収穫を自動化するための新たなロボットを開発しました。このロボットは、同社の独自技術である「視触覚センサ」を駆使しており、柔らかく形がバラバラな葉物野菜の収穫に特化しています。
従来、農業における特に難しい作業の一つが収穫。特にレタスなどの葉物野菜は、1株ごとに個体差があり、収穫、把持、移載の各工程が技術的に困難とされています。この課題を克服するため、FingerVisionは、自社の視触覚センサをロボットハンドに組み込むことで、野菜の柔らかさや滑りを感知し、適切に扱うことができるシステムを構築しました。
このロボットは、実際に環境に適応する能力を持ち、収穫時に野菜を「優しく、落とさず」掴むことが可能です。切断後、コンベアに移載する際の不安定な把持も、リアルタイムでフィードバックを行い、「滑りの感覚」を調整することで、安定した収穫を実現しています。
この技術は、自動化が難しいとされる収穫作業の自動化を成功に導いた例であり、具体的には各ユーザーにとって大きな付加価値をもたらすことが期待されています。今後、FingerVisionはこの技術をもとに、さらなる製品・サービスの展開を目指し、農業分野の自動化に貢献する方針です。
また、株式会社プランテックスとの協力によって実現した新設備の導入は、双方にとって価値創造の好例であり、技術と資本の融合を象徴する取り組みとなっています。植物工場での自動収穫技術の導入により、人手不足の解消や作業品質の向上が期待されます。
加えて、国内外を問わず、植物工場には大きな需要が見込まれています。収穫作業の自動化は多くの企業から熱望されていて、それが実現すれば業界における革新を引き起こすことが可能です。FingerVisionの今後の活動が、農業全体にどのような影響をもたらすのか、業界全体が注目しています。
◆会社概要
- - 社名: 株式会社FingerVision
- - 代表取締役: 濃野友紀
- - 拠点: 東京都江東区、京都府、愛知県
- - 設立: 2021年10月
- - URL: FingerVision公式サイト
◆技術概要
FingerVisionのコア技術は、画像をベースに触覚を再現することにあります。この技術により、ロボットは人間の手のように物体をやさしく扱うことが可能です。高機能でありながら経済的な実用性が特徴のこの技術は、様々な分野への応用が期待されています。例えば、無限の可能性を持つ視触覚センサは、農業分野にとどまらず、他の産業分野でも新たな価値を提供するでしょう。