物価高がひとり親家庭を直撃！新たな生活支援の必要性

近年、物価の高騰が家計に深刻な影響を及ぼしており、とりわけひとり親家庭の生活は日々厳しさを増しています。認定NPO法人おてらおやつクラブが実施した調査によると、支援を受ける家庭の実態は、ますます深刻化しています。

調査の背景と目的

おてらおやつクラブは、全国のひとり親家庭を支援するため、直接的な支援を受ける世帯を対象に3,027世帯に対してアンケートを実施しました。この調査の目的は、家庭を取り巻く環境や支援への意識、実態を把握し、今後の活動の参考とすることです。この報告書には、生活苦を抱える親たちからの声が反映されています。

調査結果の主なポイント

おすそわけ初体験　増加する家庭

調査の結果、初めておすそわけを受ける家庭が3割弱に達しました。これは前回の調査ではわずか8.8%であったことから、特に新たな支援を必要とする家庭が増えてきていることを示しています。この背景には、他の支援団体による情報発信があり、必要な支援が届く可能性が広がったことが影響している可能性があります。

支援への期待が揺らぐ

興味深いことに、初めておすそわけを受け取る世帯の中で、「困った時に助けを求められる」という期待値が下がっていることが確認されました。そのスコアは前回の61.7%から42.8%に減少しました。この要因としては、配送コストの低減を優先するあまり、支援物資の配送において遅れが生じ、必要なタイミングで支援が届かなくなっている点が挙げられます。

高校奨学生も新たに

調査対象の1割は、「あしなが育英会」の奨学生が占めており、これにより障害年金受給世帯の割合も増加しています。このように、経済的に余裕がない家庭が多くなってきている一方、公的支援を受けることが難しい家庭も少なくない状況です。

生活防衛の声

調査の自由回答では、家計の厳しさや物価上昇による影響が見受けられました。家庭環境の変化により、「生活防衛」に迫られる親たちの思いや悲痛な声が表現されています。その内容からは、現状の支援方法では足りないという切実な思いが感じ取れます。

おてらおやつクラブの今後の取り組み

今後、おてらおやつクラブは、今回の調査結果を踏まえ、より効果的な支援を行うための方法を模索していきます。配送の遅延を解消し、地域内で必要な支援ができる仕組みを整えることで、「たよって嬉しい」という社会の構築を目指しています。要するに、困った時に気軽に助けを求められる環境作りが急務です。

物価高の影響で苦しむ多くの家庭が求める支援に対し、柔軟な方法で応えられるよう、活動を続けてまいります。引き続き寄付やボランティアなど、皆様のご協力をお願い申し上げます。