近年、子どもたちの意見を尊重する重要性が増しています。この流れの中、日本において子どもの意見表明をサポートする「アドボカシー(意見表明等支援)」活動が推進されています。その一つとして、NPO法人全国子どもアドボカシー協議会が新たに開講した「子どもアドボカシー基礎講座(オンデマンド版)」があります。この講座は、忙しい現代人にぴったりな、自分のペースで学べる形式が特徴です。多忙を極める方や地域に講座が開かれていない方でも、気軽に受講できるよう工夫されています。
本講座では、動画視聴とワークを組み合わせた形式で、合計12時間以上の講義にアクセスできます。もともとアドボカシーに興味を持つすべての方々を対象にしており、行政や社会福祉に関わる方々にも広く開かれています。また、特に注目したいのは、講師陣が社会的養護を受けた当事者やその経験者で構成されている点です。彼らの視点が大切にされ、それによってより現実に即した学びが実現しています。
講座内容は、子どもアドボカシーの基礎から始まり、具体的には児童福祉法の改正によって導入される「児童の意見聴取等の仕組み」についても詳しく学ぶことができます。この法律は、2024年4月から施行され、子どもたちが意見を表明できる環境の整備が進みます。それに伴い、アドボケイトという意見表明等支援員が必要とされる背景があります。この講座を受けることで、アドボケイトとして活動したい人々が必要な知識とスキルを身につけることができます。
具体的な受講方法は、録画された講義視聴と、それを踏まえたワークショップします。ワークは、希望者のみ必須という形式で、知識や考え方を定着させる良い機会を提供します。受講者の成長を促すアウトプットを重視したこのプログラムは、社会的養護における課題を皆で考え、共に解決策を見つけていくことにつながります。
受講料は各講義2,000円からとなっており、基礎講座パックを選ぶことで全講義をお得に受講することも可能です。特に24歳以下の受講生に対しては、無料で受講できるチャンスも提供されており、より多くの若者に参加してもらうことを目指しています。開講期間は2025年8月28日まで、最終申し込み締め切りは2025年7月1日です。興味がある方は、是非早めの申し込みをお勧めします。
この講座の目的は、子どもたちの意見をしっかりと聴き、彼らが自らの声を上げる支援を行うことです。これにより、全国どこでも子どもたちが平等に意見表明権を行使できる基盤が整うことを期待しています。子どもたちの未来をより良いものにするために、一人一人がアドボカシーの重要性を理解し、活動する意識を持つことが大切です。