大正時代特別展
2023-07-14 13:24:03
特別展「大正時代」を通じて感じる100年前の日本の激動
特別展「大正時代」を訪れて
国立公文書館で開催中の特別展「大正時代―公文書でたどる100年前の日本―」は、私たちに100年前の日本の歴史と激動の時代を味わう貴重な機会を提供しています。この展示は、3部構成になっており、各時代の出来事がストーリー性をもって描かれています。観覧後には、大正時代を追体験したという満足感が得られるような内容になっています。
第一部:新たな時代の幕開け(大正元年~5年)
大正元年は、明治天皇の崩御により新たにスタートした時代です。皇太子嘉仁親王が天皇に即位し、国は新たな政治の流れに直面しました。この時期、内閣の政変が続き、国民の政治参加の意識も高まりました。特に、大正3年に欧州大戦が勃発し、日本は連合国の一員として参戦しました。日本の国際的な地位向上が期待された一方で、国内政治も不安定であったことが強調されています。特に、吉野作造教授が唱えた「民本主義」や大正2年の桂内閣の倒閣運動など、国民の意見を反映させることが重要とされました。
第二部:国際社会の中での大正(大正6年~11年)
大正6年には、欧州大戦が激化する中で日本の国際的な役割が問われることになります。この時期、ロシアで革命が起こり、シベリア派遣が決定されるなど、国際的な動きが日本国内にも影響を与えました。また、米価の高騰による庶民の不満も暴動に発展しました。このような逆境の中でも、教育制度の改善が進み、高等教育機関への進学者が増加するなど、社会の基盤も徐々に整っていきました。
第三部:関東大震災とデモクラシーのゆくえ(大正12年~15年)
大正12年、関東大震災が発生し、日本の都市は大きな被害を受けました。この震災は国民に多大な影響を及ぼし、復興への努力が求められました。特に、帝都復興計画が策定され、復興活動が行われました。また、政治においても男子普通選挙が実現されるなど、国民の民主主義への参加が進んでいきます。しかし、この運動の一方で、女性の参政権を求める声は依然として強まりながらも、実現には至りませんでした。
展示の中では、当時の社会風潮や政治的な変動を表した貴重な資料が多く取り上げられています。特別展は2023年7月22日から9月18日まで開催されるため、興味のある方は是非足を運んでみてください。入場は無料ですが、予約は不要です。歴史の一端を知り、100年前の日本に思いを馳せる良い機会になるでしょう。
イベント情報
特別展に併せて記念講演会や展示解説会などのイベントも開催されます。特に、清水唯一朗教授による講演会が予定されているので、歴史をより深く理解するチャンスです。参加は事前受付が必要で、興味がある方は早めに申し込むことをお勧めします。
会社情報
- 会社名
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独立行政法人 国立公文書館
- 住所
- 東京都千代田区北の丸公園3-2
- 電話番号
-
03-3214-0622