国産太陽電池セルで宇宙産業に挑戦
宇宙開発の進展が目覚ましい昨今、株式会社PXP(神奈川県相模原市)は、次世代の太陽電池技術で新たな地平を切り開こうとしています。同社は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が実施する宇宙戦略基金事業において「国産太陽電池セル・カバーガラスおよび搭載アレイの開発」に関する提案が採択されたことを発表しました。このプロジェクトは三菱電機が代表機関となり、PXPを含む複数の連携機関が協力して推進しています。
衛星サプライチェーン構築の重要性
現在、多くの衛星が軌道上に配置されており、その需要は日々増加しています。この増加に伴い、衛星の製造を支えるための部品やコンポーネント、すなわちサプライチェーンの構築が極めて重要になっています。PXPが取り組む国産太陽電池セルの開発は、国際競争力を高め、未来の宇宙開発に貢献するための重要なステップといえるでしょう。
特に、衛星ミッションが高度化し、自律性が求められる中で、高機能・高性能な技術が不可欠です。このプロジェクトで開発される太陽電池セルは、価格や性能において競争力を持つことが目指されています。
海外依存からの脱却
現状、宇宙用太陽電池は海外に多く依存していますが、PXPが目指す国産太陽電池セルの開発は、日本の宇宙産業にとって大きな自立性をもたらすことに繋がります。三菱電機が代表機関を務める本開発課題は、衛星サプライチェーンの問題を解決し、国内の宇宙産業の国際競争力を強化する重要な役割を担っています。
PXPの技術
PXPはこれまで、極薄金属箔を基板に利用し、軽量な薄膜太陽電池セルの開発に成功しています。これにより、高温や放射線に対する耐性も強化された技術を持つ太陽電池セルを生み出しています。今後、本プロジェクトでは国産の太陽電池セルを更に進化させることで、国際的な競争力を高められるよう努めていく計画です。
2020年に設立されたPXPは、これからの宇宙産業における重要なプレイヤーとして成長することを目指しています。彼らの展望は、国産太陽電池セルの開発を通じて、世界中の宇宙ミッションを支える力となることでしょう。
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