バスの未来を変える
2018-04-03 15:10:06
AIを駆使したバスダイヤ改正支援システム「Dia Brain」の全貌
AIによる新たなバス運行の形 - 自動ダイヤ改正支援システム「Dia Brain」
日本初の取り組みとして、両備グループはバス運行における自動ダイヤ改正支援システム「Dia Brain」を導入しました。AI技術を用いて、バスロケシステムから蓄積された運行データを活用し、ダイヤの遅延や運行状況をリアルタイムで可視化。これにより、早発を防ぎつつ遅延の少ないダイヤを自動生成することが可能になります。
システムの仕組みと利点
「Dia Brain」は、走行時間のバラつきや時間調整が可能なバス停を考慮に入れ、異常なデータを排除しながら、通過時刻の決定を行います。このため、従来の方法では難しかった実態に即したダイヤの修正が可能で、バス運行の信頼性を大きく向上させます。特に、総合的な運行データを基にダイヤを自動生成するシステムは、業界初の試みとも言えます。
本システムにより、時間帯毎の所要時間差を事前に反映させることが可能になり、これによりお客様の待ち時間を短縮し、安心感を高めることを目的としています。実際に岡山電気軌道の妙善寺線において、平日17~18時の運行データを分析した結果、最大遅延時間が8.6分から4.4分に減少したという成果が得られました。
バス業界の改革に向けた取り組み
「Dia Brain」の導入は、両備グループが実施している「バス事業改善プロジェクト」の一環です。このプロジェクトは、両備グループと東京大学生産技術研究所、トラフィックブレインが共同で進めているイニシアティブであり、バス会社4社が参加しています。本プロジェクトを通じて、バスロケシステム「Bus-Vision」といった技術を持つ株式会社リオスや、地域公共交通の分析を行う地域公共交通総合研究所と連携し、ITに基づくバス事業の改善に向けた努力をしています。
バスコンサルティング事業の展望
また、「バスコンサルティング事業」では、システム開発やデータ分析、交通情報などのノウハウを統合し、交通分析やオープンデータ化を通じた情報の発信、さらには経路検索サービスによる集客力向上を目指しています。 具体的には、バス事業者が抱える「ITを活用したサービスの向上」「埋もれたデータの活用」「現場のニーズに応える解決策」など、様々な課題を解決する支援を実施しています。
未来のバスサービスを支える技術
このように、両備グループが開発した「Dia Brain」は、日本のバス運行の新たなスタンダードとなる可能性を秘めています。AIによる正確なダイヤ改正により、バスサービスの質が向上し、お客様にとってより便利で信頼性の高い交通手段が提供されることを期待しています。
この技術のさらなる進化が、今後のバス運行の未来を大きく変えることになるでしょう。今後は、この取り組みを全国に広め、持続的な交通業界の発展を図ることが求められています。
会社情報
- 会社名
-
株式会社トラフィックブレイン
- 住所
- 東京都千代田区内神田3-2-9SPビル2F
- 電話番号
-