株式会社digzymeが「東工大発ベンチャー」に認定
株式会社digzymeは、2019年9月に東京工業大学から「東工大発ベンチャー」の称号を取得しました。この称号は、大学の研究成果や人的資源を活用して起業されたベンチャー企業に付与されます。授賞式は同年11月に行われ、大学と企業の強固な連携が評価されました。
事業内容と技術革新
digzymeは、バイオインフォマティクス技術を駆使し、生命科学研究から得られたビッグデータを利用して、化合物のバイオ生産に必要な酵素反応を創出することを目指しています。具体的には、
- 酵素の定義:化合物を別のものに変換する触媒として機能し、生体内で合成される分子のこと。
また、バイオ生産は、天然資源から取り出される化合物の安全で安価な生産方法としての可能性を秘めています。
バイオインダストリーの市場動向
経済協力開発機構(OECD)の報告によれば、2030年にはバイオインダストリー市場が180兆円規模に成長すると見込まれています。しかし、現在可能なバイオ生産化合物は限られており、その理由は多様な酵素が存在し、基礎研究データを網羅することが難しいためです。これまで、専門の研究者が反応経路の発案から、網羅的な実験を経て酵素遺伝子を特定する手法が必要でしたが、これには多大なリソースが必要であったため、産業化の障壁となっています。
digzyme Moonlightによる新たなアプローチ
digzymeは、既存の基礎研究データを基に構築されたデータベースと情報技術を活用し、目的とする化合物のバイオ生産に向けた有効な酵素反応を導き出します。そのサービス名は「digzyme Moonlight」。このプラットフォームでは、酵素遺伝子配列の提案が行われ、最小限の実験から目的化合物の生産プロセスを迅速に確立できます。これにより、効率的にバイオ生産が実現する道が開かれています。
未来に向けたビジョン
株式会社digzymeは、ビッグデータの情報処理を通じて、あらゆる化合物のバイオ生産を可能にする未来を目指しています。技術開発を進め、業界に新しい風を吹き込む企業としての成長が期待されます。引き続き、社会に貢献するための技術革新に努めていく姿勢を示しています。
お問い合わせ情報
株式会社digzymeの技術やサービスに関する詳しい情報は、
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