建設業界に革新をもたらす『造成くん.AI』の全貌
2025年6月25日、株式会社ターミナルホールディングスが新しいAIツール『造成くん.AI』のサービス提供を開始する。この革新的なツールは、宅地造成における初期計画段階の意思決定をサポートし、業務の効率化を実現することを目的としている。特に、2024年問題と呼ばれる労働力不足や高齢化が進む建設業界において、このツールの重要性は増す一方だ。
1. 開発背景と目的
建設業界は、「2024年問題」に直面し、効率的な業務運営が求められている。宅地開発を主な事業とするターミナルホールディングスは、この変化に対応するべく、AIを活用したアプリケーションの開発に取り組んできた。特に、迅速な意思決定に必要とされる土地利用計画や工事費の概算算出が、事業の成功において重要な要素であると認識している。 それを受け、2024年1月に『造成くん.AI』の試用版をリリースし、多くの業界関係者からフィードバックを受けてきた。
2. 画期的な機能と業務効率の向上
『造成くん.AI』は、土地情報を入力することで、わずか20秒で最適な区画割と造成費用を自動的に算出する機能を備えている。この結果、従来の手法に比べて作業時間は大幅に削減され、次のような効果が報告されている:
- - 開発プラン作成が7日から30分に短縮
- - 費用概算が30日から即時対応に
- - 複数案の比較検討が14日から30分に短縮
年間500件の処理を想定した試算では、業務時間が300日から約3日にまで圧縮され、外注費と人件費の削減を合わせると約2,500万円/年以上の効果が期待されている。これにより、収益機会も大きく増加し、年間総合効果はおよそ5,500万円以上となる見込みだ。
3. 開発者と今後の展望
開発を手がけた株式会社ターミナルホールディングスは、神奈川県横浜市に本社を構える企業で、代表取締役の新山氏がこのプロジェクトを推進している。今後は、さらにサービスの領域を拡大し、より高精度かつ迅速に問題解決をするため、AIの性能向上にも取り組んでいく計画である。また、本件は2025年9月期の通期業績予想にも考慮されており、今後の影響が注目される。
4. まとめ
『造成くん.AI』は、建設業界における業務の効率化を実現するための重要なツールとなり得る。AIの力を借りることで、従来の長期的な業務を短縮し、必要な情報を迅速に提供することで、業界全体の生産性向上に寄与することが期待されている。今後の展開にも大いに期待がかかる。