日本郵船とエイ・アイ・エス、船員管理の新サービスを発表
日本郵船と株式会社エイ・アイ・エス(AIS)が手を組み、船員の資格や有効期限を効果的に管理するクラウドサービスの開発を始めました。このサービスは、運航の安全性を確保するための重要な取り組みとして、2025年秋に正式に提供される予定です。これは、2024年に発表された手当・給与連携サービスに続く、両社にとっての重要な第二弾となります。
背景と目的
船員の資格や証明書の有効期限管理は、安全な運航を支えるために欠かせない重要業務ですが、これまで手作業や分散管理が主流であったため、非効率やリスクが付きまとっていました。新たに開発されるクラウドサービスは、これらの課題を解決し、船員資格の一元管理を可能にすることを目的としています。資格更新のリマインダー通知機能や履歴管理機能を備えるこのサービスは、運航会社や船舶管理会社、そして乗船者自身がリアルタイムで資格の状況を把握できることを目指しています。
サービスの特長
1. 資格・免許情報の一元管理
船員ごとの資格や証明書、研修履歴をクラウド上で統合的に管理し、情報の散乱を防ぐことで効率的な人材管理を実現します。
2. 自動リマインド機能
資格や免許の更新期限が近づくと、自動的に船員本人と担当者に通知が行われ、更新漏れによるリスクを未然に防ぎます。
3. リアルタイム情報共有
運航担当者や船員自身が、いつでも最新の資格情報にアクセスでき、情報共有のタイムラグがなくなります。
4. スマホで簡単アップロード
スマートフォンから出した各種証明書は、そのままクラウド上にアップロード可能。陸上の管理者に簡単に申請できるので、従来の紙ベースの煩雑さを解消します。
5. 既存システムとの連携
既存の労務管理システムである『TRANS-Crew』とシームレスに連携が可能で、使い慣れたインターフェースのまま新機能を利用できます。
今後の展望
『TRANS-Crew』は、今後も船員向けプラットフォームを進化させ、資格情報と連携した船員の配乗計画の自動化、AIによる最適化・分析機能の導入などを計画しています。これにより、配乗計画、労務管理、手当計算、資格管理といった業務を一元化し、業務の効率化と高度化を促進して参ります。
バリシップ2025への出展
2025年5月22日から24日まで、愛媛県今治市で開催される「バリシップ2025」に本サービスを出展します。興味のある方は、ぜひブース【BC-19】にお越しください。また、5月23日には「内航業の未来を切り開く!クラウドプラットフォーム活用術」というセミナーも開催します。
まとめ
全ての業務を『TRANS-Crew』プラットフォーム上で管理し、船舶運航に関する業務の効率化を実現する新たな取り組みが始まりました。今後のサービス展開にぜひご期待ください。