吹田市における廃食用油の回収が持続可能な航空燃料に変身
大阪府吹田市で新たに始まった廃食用油の回収プロジェクトは、国産の持続可能な航空燃料(SAF)へと新たな資源へと変わる取り組みです。コスモエネルギーグループが主導し、日揮ホールディングスやレボインターナショナルと連携して進めています。これにより、家庭から出た廃食用油が、エコに貢献する新たな形で利用されることになります。
このプロジェクトは、2025年7月1日から、大阪府吹田市に位置するコスモのサービスステーション5箇所で実施されます。これまでに東京都や堺市での実績を基にした段階的な展開で、家庭から回収された廃食用油は、特別に設置されたボックスに集められます。これにより、一般市民が参加し、自分たちの家庭で発生した廃食用油を簡単に回収に出せる仕組みを構築しています。
プロジェクトの流れと役割
この回収プロジェクトは、以下の流れで進められます。家庭で使った食用油はペットボトルなどの密閉容器に入れ、指定されたサービスステーションの回収ボックスに投函します。集められた廃食用油はレボインターナショナルが集荷し、SAFFAIRE SKY ENERGY社の製造プラントへ運ばれます。ここで、廃食用油が国産のSAFとして生まれ変わります。
コスモ石油は航空関連各社へのSAFの供給を担当し、安定した供給体制の確立を目指しています。また、コスモ石油マーケティング株式会社はサービスステーションでの回収の運営を統括し、日揮HDはSAF製造事業に関するサプライチェーン全体の構築を担っています。レボインターナショナルが集めた廃食用油は、SAFFAIRE SKY ENERGY社のプラントに納入され、国産SAFの大規模生産に貢献しています。
環境への影響と今後の展望
この取り組みは日本国内におけるカーボンニュートラルの実現に向けた大きな一歩とされています。廃食用油の有効活用を通じて、資源循環の仕組みを地域で育むチャンスでもあります。また、このプロジェクトは地元住民にとっても参加しやすく、環境保護に向けた自らの手でできるアクションを提供しています。
協力体制を強化し、持続可能な航空燃料の供給体制を整えながら、このプロジェクトが今後どのように進化していくのか、目が離せない状況です。全ての市民が参加できるこの新しい資源循環モデルは、次世代に向けた環境意識を高めるためにも重要な役割を果たすことが期待されています。