最新調査から見る20代の貯蓄と消費動向の変化について

SMBCコンシューマーファイナンスが実施した「20代の金銭感覚についての意識調査2025」では、20代の貯蓄や消費に関する興味深い結果が得られました。この調査は2025年2月に、20歳から29歳の男女1,000人を対象に行われ、昨年の調査と比較することで、若者たちの金銭感覚の変化を明らかにしています。

貯蓄が増えた20代、平均69万円に

調査によると、20代の貯蓄額は平均69万円に達しました。これは昨年の56万円から13万円の増加を示しています。特に未婚者の貯蓄は49万円から66万円に増加し、17万円ものアップとなりました。一方で、既婚者の貯蓄はわずか2万円の減少となり、全体としては婚姻状況による格差も浮き彫りになりました。

この調査では、「0円」の回答も20.4%に達しており、貯蓄を持たない20代も多い現状が伺えます。リタイア後の生活に必要な貯蓄については、全体平均で1,969万円とされ、これは226万円の減少です。特に女性においては633万円も減少しており、深刻な老後の不安も感じられます。

お小遣いの減少

毎月自由に使えるお金、お小遣いは平均34,605円で前回調査より2,491円の減少となっています。未婚者と既婚者での調査結果には対照的な傾向があり、未婚男性の平均は33,905円、未婚女性は37,484円に対して、既婚男性の平均は27,077円、既婚女性は29,888円となっています。

消費意識の変化

興味深い点は、20代の3人に2人が自身の貯蓄状況に不安を感じているという事実です。特に20代後半の女性の不安感が高いことが報告されており、86.4%が「老後の生活資金は年金だけでは不十分」と答えています。

また、20代の消費意識についても多くのデータが収集されています。「お金を使うことよりも貯めることに喜びを感じる」と回答した人は65.5%に達し、「良いものにお金をかけたい」とする意見も52.6%に上ります。ただし、SNS映えを求める意識は31.1%と、半数を下回っています。